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初めての体育祭(2)〜クラス会議(競技編)〜

朝が来る。

今日の朝はアルバイト休みにしてもらっているのでゆっくりできる。

隣ではヒカリが、幸せそうに寝ている。


私たちは一緒に寝て仲良くならなくても、十分、仲良いでしょ


私はヒカリのほっぺをツンツンする。

ふやあ、と顔をとろけさせるヒカリ。


うん、平和だね!


その隣を確認する、アリスが寝ている。

アリスは可愛いと言うよりは、美しいと言う方が近い。


私だって、これからだもん!


二度寝をしてもいいが、せっかく起きたのだから、活動することにする。

私はヒカリとアリスを起こさないように、そろりそろりとベッドを抜け出す。


ヒカリの足をまたぐ。

アリスの足をまたぐ。

無事、床に着地する。

と思ったが、アリスを起こしてしまったようだ。


「キ...ミハ...おはようございます」


アリスが寝転がったまま、眠たそうな目で、こちらを見ている。

私は無声音で返事する。


「ごめん、起こしちゃったかな?アリスはまだ寝てていいよ」

「キミハは?」

「私は適当に朝ごはんを作るから」

「手伝います」


断るのも悪いので、私はアリスに手伝ってもらうことにした。


私は一度部屋に戻って、制服を着る。

ポニーテールを作ってメガネをかける。

学園のブローチを左胸につける。

ブレスレットを左手首につける。

魔剣を胸の裏のポケットに入れる。

鏡で確認する。


よし!


アリスはヒカリの部屋でサッと着替えたようだ。

ヒカリの部屋のドアの前で私を待っていた。


私とアリスは一階に降りる。

一階に降りてきたので小さめの有声音で話す。


「昨日、決め忘れたけど、食事当番と掃除当番を決めてるんだ」

「そうなんですね」


私は当番の分担表が貼ってある。ところにアリスを案内して説明する。


「ご飯当番の人は、朝昼晩の3食作るんだ。お昼はお弁当だね。アリスはお昼どうする。これまでは貴族のレストランとかで食べてたの?」

「ええ、お昼はレストランで食べてましたわ。でも、私も、お弁当がいいですわ!レストランは1人で食べなければなりませんから」

「そう言ってもらえるなら、分担しやすいね。朝ご飯のときにでも、ヒカリと3人で割り振りをやり直そうか」

「はい、よろしくお願いします」


私たちはキッチンに向かう。


さて、何を作ろうか。

アリスは料理の経験が少ないと言っていたので、簡単なやつがいいかな。


簡単といえば、トースト系かな。

上に載せる具を作って、食パンにのせて、オーブンで焼くだけ。


みんな大好きツナ缶を使いますか!


「アリス、今日の朝ごはんはツナトーストにしよう」

「はい!」


アリスは、自前のエプロンをしっかり、つけて、返事をする。

私もサッとエプロンをつける。


「アリス、そこに缶詰を入れている棚があるんだけど、ツナ缶を探してくれないかな?」

「はい」


私はこの間に食パンを取り出して、皿の上に並べた。

アリスはなかなか、ツナ缶が見つからないようだ。


また、ツナ缶、切れてるかな?


ヒカリもツナ缶を使ったツナサンドとかよく作っているから、ツナ缶の需要は高い。

私は、アリスの隣から覗き込む。


「アリス、無さそう?」

「はい、見当たりません」

「なんか、代わりになりそうな缶詰ある?」


アリスはもう一度、棚を確認する。


「こ、これはどうでしょうか?」


アリスは手をプルプルさせて、私に尋ねる。


ん?なんか、デジャヴ?


私はアリスの握る缶詰を確認する。


イエロードラゴン!!


「うん、どんな味かわからないけど、それで、作ってみようか」


アリスは頷く。

私たちはツナ缶の代わりにイエロードラゴン缶を使って、トーストを作ることにした。


アリスは缶切りを使って、缶詰を開ける。

いい匂いがする。

匂いはクリーミーな感じがする。


アリスは缶詰の缶から、フォークでほぐしながら、お肉を取り出す。

そして、食パンに載せていく。


マヨネーズとチーズで大丈夫かな?


「アリス、ちょっとだけ、私の手の上にくれるかな」

「はい」


アリスは、私の手のひらの上によそってくれる。

私はぺろっと食べる。


うん?マヨネーズいらないかも。

クリームシチューのような味がする。

グラタンとかにもできそう?


アリスは私が首を傾げたので、どうしたんだろうって顔をしている。


「アリスも食べていみて」

「食べてみます」


アリスは私と同じように手のひらの上にイエロードラゴンのお肉をのせて、パクッと食べる。


「か、変わった味ですね」

「だよね〜、でも、美味しい」

「はい、美味しいです」


結局、マヨネーズを取りやめて、チーズだけを載せることにした。

トーストはヒカリが起きてから焼けばいいので、一旦放置だ。


「お弁当も作っちゃおっか」

「はい!」


イエロードラゴンのお肉も残っているので、グラタンを作ることにする。

冷めたらまずいかもしれないけど、ヒカリがいるので、温め直しが可能だ。

美味しく食べられるはず。


イエロードラゴンがクリームシチューっぽい味がするんだよね。

うーん、でも、ホワイトソースは必要だよね...流石に...


ホワイトソースがなければ、それはただの、焼いた肉とマカロニになってしまう。


「アリス、冷蔵の包みから牛乳を出してくれる?」

「わかりました」


私はマカロニを茹でる準備をする。

アリスに小麦粉と牛乳を煮詰めてもらって、ホワイトソースを作った。


マカロニとお肉とホワイトソースを器に入れて、チーズをトッピングする。


「よし完成!」

「できました!」


あとは焼くだけだね。


そろそろ、ヒカリが起きてくる時間だと思うので、トースト焼く。

鼻の効く、ヒカリであれば、目覚ましの代わりになるはずだ。


トーストのいい匂いが寮の中を散歩する。

2階の扉の開く音がした。


そして、キッチンにヒカリがやってくる。


「ヒカリ、おはよう」

「ヒカリ、おはようございます」

「キミハちゃん、アリスちゃん、おはよう、って2人でお料理してたの?仲間外れにしないでよ〜」


ヒカリは口をむぅ、と尖らせる。

アリスがなだめる。


「ヒカリが幸せそうに眠っていたので...ごめんなさい」


アリスは悲しい顔をする。


「アリスちゃん、そんな顔をしないで!そんなつもりで言ったんじゃないの!」


その言葉を聞いて、アリスは笑顔になる。


なるほど!そうやって、ヒカリを操作するのか!

私はついつい、ヒカリの願いをいつも聞き入れてしまう...

勉強になります!アリス先生!


私たちはエントランスに移動して、トーストを食べながら、寮での食事当番、掃除当番の役割分担をした。

そして、朝ごはんを終えて、登校の準備をする。


お昼ご飯のグラタンも一度火を入れて、冷まして、持って行く。

私は登校用の鞄にグラタンを詰める。


私たちは3人で寮を飛び出して、クラスルームに向かった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ホームルームの時間だ。

私は壇上に立つ。


「では、今から、ホームルームを始めます」


クラスメイトの顔が浮かれているように見える。

体育祭の話し合いをするとみんな、知っているのだろうか。


「今日の議題は、体育祭の準備についてです」


私がそう述べた瞬間、クラスがわぁーーーっと盛り上がる。

貴族と言ってもまだまだ子供だ。

嬉しい時ははしゃいでしまう。


「はーい!静かにしてくださーい!」


私の言葉に反応して、クラスメイトたちは注意し合う。

所々、キミハ先生がお怒りだぞ、と聞こえるのは気にしない。


「私が体育祭の幹事をしてもいいですが、あまり詳しくないので、別の幹事を立てることにしました。アリス、来て!」


私はアリスを呼ぶ。

アリスはサッと気品あふれる素早い動作で、壇上に来てくれる。


「体育祭の幹事はアリスにしてもらうことにしました。ここからはアリスにバトンタッチしますね」


私はタタっと、壇上から降りて、一番後ろの自分の席につく。


わたくし、アリスがみなさんの体育祭を盛り上げて見せます!どうか、ご協力お願いします!」


アリスの言葉にまた、クラス中がわぁーーーっとなる。

楽しそうで何よりだよ。


「私1人ではまとめきれない点もあると思うので、補佐をつけることにしました。補佐はヒカリとナルとローラです」


アリスがそう言うと3人も壇上に上がる。

まずヒカリが挨拶する。


「私も体育祭を盛り上げれるように頑張ります!よろしくおねがします!」


ヒカリが高いテンションで熱い挨拶をする。

ヒカリが体育祭のおかげで、どっしりしている。

体育祭パワーはすごいようだ。


クラスのみんなもおおーーっと士気の高い返事をする。


今度はナルが挨拶をする。


「みんな、私たちのキミハを絶対に守るのです!キミハの奴隷です!いいですか??」


ナルの挨拶にクラスがわぁーーっとなる。


いや、ちょっと待って、ベクトルがおかしいよ?

何、奴隷って?


私はちょっと待ったをしようとしたが、すぐにローラの意気込みが始まる。


「キミハは私たちの導きの女神です!そして、遠足の時の恩を返す時が今来たのです!命をかけても守り通すのです!いいですか??」


ローラの言葉にクラスが今日一番の盛り上がりを見せた。


いや、ちょ、人選、間違ってません?アリスさーーーん!


アリスは私の心のツッコミにお構いなしに、話を進める。


「では、クラスの士気も上がったところで、競技に出場する選手を選びましょう。まず、体育祭の競技の注意事項について説明します」


アリスの説明が始まる。


①出場種目は、10種目。

②出場メンバーは、20人まで登録可能。

③種目に出場している選手がクラスの委員のブレスレットを身につけなければならない。

④登録されていれば、出場している選手を護衛、また、他のクラスのブレスレットの奪取が可能。

⑤種目ごとに順位をつけて、得点を加算していき、総合得点が一番高いクラスが優勝。

⑥出場選手は体育祭前に事前に知らせる必要はなく、出場の種目の召集の際に点呼をとる。

⑦種目ごとにルールがあり、守らなければ失格。

⑧アリーナに事前に設置型魔法陣を展開するのは禁止。

⑨ブローチを破壊された生徒は登録生徒でも、以降の体育祭競技に関与できなくなる。


簡単にまとめればこんな感じだ。

④が厄介で、大乱闘が始まりそうな予感しかしない。

20人が4年生も含めれば、1学年10クラスだから40クラスあるわけになる...

800人の大乱闘...

そこはアリスたちが作戦を立てるのだろうけど...

⑨でなんとか人を減らすしかないのか...


「ルールはこんな感じですわね。出場選手なんだけど、こちらで、大まかに決めたのだけれど、意見があれば欲しいのだけれど」


ヒカリが黒板に、名前を書いていく。

さすが、ヒカリ、整った字で読みやすい。


見た感じ、序列を上からってわけではなさそうだ。

使える魔法陣や、魔力量、ムードを作れるかなども吟味して、選ばれている。


私はもちろん名前を連ねている。


めんどくさそうだから、模擬店の方でいいんだけどね...


ヒカリやナル、ローラ、アリスも競技の方に出場するみたいだ。

特に異論なく、話し合いは進み、今度は種目に出る選手を決めていく。


まあ、わかっていたことだけど、団体、個人問わず、基本は私が組み込まれ、魔法陣だけを使って、競う種目はアリスとヒカリが主となって、出場するみたいだ。


私が出場する種目は5種目だ。

全部じゃなかったので安心したが少なくはない...


それに、他の種目も見ているだけではなく、護衛をしないといけないだろうしね...


みんな、大変なのにテンション高いね...


競技の話し合いは終わり、今度は出店の話し合いが始まった。

次回もクラス会議が続きます!

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