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私は王国一の魔法陣使いですが、その力を使うと気を失ってしまいます

「キミハ、魔物がそっちに行ったぞ」


リュウさんが声を荒げる。


「はい!こちらのお嬢様の護衛は任せてください!」


私はそれに声を大きくして答えます。

私は隣で怯える私よりも年上のお嬢様に優しく声をかけます。


「お嬢様、少しだけ、辛抱ください。私がお守りします」

「あなたも小さな子供ではないですか、逃げてください!」

「ありがとうございます。しかし、私は、ハンターですから、お嬢様を守るのがお仕事です」


私はお嬢様の前に飛び出した。


守りたいものに優劣なんてない...

目の前に困っている人がいたら助けたい...

ただそれだけ...


AAAランクの魔物は強い。

そんなことは分かっています。


私に向かって、AAAランクのゴリラみたいな魔物は走ってきます。

私は魔物に向かって、走り出します。


私の焦げ茶色のポニーテールは大きく揺れて、掛けた眼鏡が一瞬、煌きます。


魔物は大きな腕を振りかぶり、爪でひっかき攻撃をしてきます。


私は腰のベルトにつけたナイフ型の魔剣を左手で逆手に持って構えます。


引っ掻き攻撃をナイフ型の魔剣で受け止めます。


「グオオオオオ!」

「やああああ!」


爪とナイフが打ち合った瞬間、衝撃で土埃が舞い上がりました。

このままでは、力押しで押し潰されて、負けてしまいます。


私は魔物の目を見てニヤって笑います。

魔物はその一瞬の私の余裕に動揺したように思えました。


私は魔力を解放しました。

魔力を解放した瞬間、暖かな光が私を包みこみました。

先ほどまで、ポニーテールを作っていたリボンが光となって散っていきます。

長い焦げ茶色の髪の毛がバサッと落ち、髪の毛の根本から、大河が流れるが如く、髪の毛が蒼く染まっていきます。

さっきまでかけていたはずのメガネも光のチリとなり、緑のクリクリした目がエメラルドの如く、輝きます。

魔力に反応して、ナイフ型の魔剣は刀身が伸びていき、ロングサーベル型の魔剣に変形しました。


私は身体強化の魔法陣を重ねがけをして3重魔法陣を展開しました。

私の身長を直径とする魔法陣のサークルが出現します。


魔法陣を起動したことで、AAAランクの魔物の筋力をも上回る力を得ました。

私は左手で逆手に持った魔剣の柄を右手も添えて、変則的な両手持ちをして、押されていた魔剣を押し返しそのままの勢いで魔物を吹き飛ばしました。


私は魔剣を左手の順手に持ちかえました。


私は加速魔法陣をさらに重ねがけして四重魔法陣にして、魔物を追いかけました。

さらに走るながら、魔剣に威力増加の魔法陣をかけて、私の起動している魔法陣は五重魔法陣になりました。


吹き飛ばされた魔物は起き上がって逃げようとするが、私の方が断然早いです。

私は軽々と追いつき、私は剣を横に振ります。


ゴリラみたいな魔物は真っ二つになって、光となって消えていきました。


「討伐完了!リュウさん!終わりましたよ!」


私はリュウさんの手伝いをしようと駆けて行こうとします。


だんだんと、意識が遠のいていく...


時間切れだ...


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


私は目が覚めます。


ベッドの上です。

私は辺りを見渡します。


ここはギルドの救護室です!


「キミハ、起きたか」

「はい!!」


リュウさんは私の元に寄ってきます。

大丈夫?と心配してくれるはずです。


私の予想とは裏腹にリュウさんは頭をグリグリしてきます。


「護衛対象をほったらかして、気を失っているやつはどこだ〜?」

「痛いです!リュウさん!リュウさんがAAAランクを打ち損なったのが悪いじゃないですか!」

「おい、前衛で戦う戦士に向かって、なんだ〜?その言い方は...まあでも、元気な顔を見て安心したよ」

「ごめんなさい、心配かけました」


この世界は魔法陣がなければ生活がしにくいほどに魔法陣が定着しています。

お湯を沸かすのだって、電気をつけるのだって、水をつけるのだって、魔法陣が必要です。

それに、魔物も魔法陣を使います。

そんな魔物と戦うためには魔法陣は必要です。


私は先の戦争の後遺症なのでしょうか、その魔法陣を自由に使うことができなくなってしまったのです。

魔法陣を使うと気を失ってしまうのです。

不便です。当たり前の便利が身に染みます。


しかし、私は昔から抱いている「国民のみんなを幸せにしたいという思い」は変わっていません!

魔法陣が自由に使えなくたって、他にも方法はあるはずです!


私はその思いを叶えるため、走り続けたいと思います!

幼き主人公キミハは王国一の強さを誇る魔法陣使いですが、その力を使うと気を失ってしまいます。


代償のある大きな力という設定に憧れて、主人公キミハの設定を作りました。


執筆を頑張っていきます!

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