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46.ぼっち少女のウルフ迷宮攻略3


 第1層から第2層に向かう階段で私たちは休憩していた。

 ただあとをついて行っていただけの私とは違い、剣でアースウルフと戦っていたハティさんと親方は、それなりに疲れていたから、休憩が必要だったのだ。

 階段に腰掛けると、それぞれ飲み物を出して水分補給をする。その間、ハティさんと親方は、ふたりだけで話をしていた。

 私はふたりの話を聞き流しながら、私って一緒にいる意味あるのかな?と、ぼんやりと考えていた。

 ふたりとも、私がいなくても十分戦えていたし、魔法も使えないわけじゃないみたいだから、この先もふたりだけでやって行けるような気がする。

 私が、ひとりで先に行こうかなと思っていると、親方が声をかけてきた。


 「そろそろ次の階層の作戦会議をするから、嬢ちゃんも聞いてくれ」


 言われたから一応頷いたけど、次の階層も私空気だったら、置いていこうかなと思っていた。

 でも、親方の続く言葉で、それはいらない心配だったとわかった。


 「次の階層では、岩場エリアにロックウルフ、茂みエリアにプラントウルフ、砂漠エリアにサンドウルフが出るんだが、このうち、ロックウルフとサンドウルフは、その性質上剣じゃ倒せねぇんだ。だから、こいつらは嬢ちゃんが魔法で倒してくれ」


 私は頷いてから、親方の言ったことについて考えた。

 剣じゃ倒せない性質ってなんだろう?

 私は、スライムと戦ったときのことを思い出しながら考えた。

 確か、ロックスライムは岩のスライムで防御力強化のスキルを持っていた。ロックウルフも同じスキルを持っているなら、剣では硬くて斬れないということになる。

 それから、サンドスライムは、砂のスライムだった。ということは、サンドウルフも砂のウルフだということになる。同じスキルを持っているなら、サンドウルフも体が砂で構成されているはず。砂は細かいし、サンドスライムは砂漠の砂の中にいたから、サンドウルフも砂の中にいるとすれば、確かに剣じゃ倒せない。

 私は、理由を推察が終わると、次に、倒し方を考えた。

 今回は、ハティさんと親方がいるから、攻略しても特典は3分の1になる。どうせなら完全なものが欲しいし、転職に必要な討伐数も達成したい。

 となれば、もう一回来ることになる。それなら、今回は、とにかく先に進むことを考えて、討伐数や素材集めはそっちのけでもいいかな。

 私は、空から「凍結フリーズ」で凍らせて進んでいくことに決めた。



 方針が決まると、親方を見た。

 親方は、私が作戦を考えている間、待っていてくれたようだった。


「お、作戦は決まったか?」


 私は頷いて、紙とペンと下敷き代わりの本を出すと、作戦を書いて見せた。

 簡潔に、「移動は飛行魔法で。空から魔法で倒す」という作戦だ。

 それを見たふたりは、微妙な顔をした。


「えっと、トモリちゃん。いくつか質問してもいいかな?」


 ハティさんが聞いてきた。

 私は頷いて、紙を本の上に戻し、すぐに書けるようにした。

 それを見たハティさんは、言葉を続けた。

 

「まず、飛行魔法でどこまで行くつもりなの?」


 私は「次の階段まで」と書いた。


「それ、疲れないの?」


 ハティさんが心配そうな顔で聞いてきたので、私は、首を横に振って答えた。


「……そう?ならいいけれど……。それから、空から魔法で倒すって、どうやって?一匹ずつ倒すのは難しいと思うのだけれど」


 本気でわからないと言うように首を傾げるハティさんに、私は「範囲魔法」と書いて見せた。


「……わかったわ。ここはトモリちゃんに任せるわ。ハンスは?何かある?」

「いや、大丈夫だ」


 ハティさんは、イマイチ納得してない様子だったけど、私に任せてくれた。

 親方もそれに賛同してくれたので、私たちは休憩を終わりにして、第2層に進んだ。


 私は、ふたりを連れて「飛翔フライ」で飛びながら、「凍結フリーズ」でウルフをどんどん倒し、一気に第2層の階段までたどり着いた。


 ちなみに、各ウルフのステータスは、こんな感じだった。

 ウルフは、2つ固有スキルを持っていたけど、問答無用で倒していったから、その強さはよくわからなかった。まあ、倒せれば問題ないよね。



◆◇◇◇◇◇◆◇◇◇◇◇◆


ロックウルフC

【属性】地

【特徴】岩のウルフ。一応雑魚?硬いのと、固有スキルに注意。

【固有スキル】遠吠え(ハウリング)防御力強化エンハンス・ディフェンス


【レベル】18

【体力】526/526

【魔力】215/215

【筋力】62

【防御】74

【命中】51

【回避】43

【知力】47

【精神力】45

【速度】53

【運】35



防御力強化エンハンス・ディフェンス

【発動】任意

【説明】対象の物理防御力を高める。最大2倍。

【使用方法】スキル名を唱える。




プラントウルフC

【属性】地

【特徴】植物と一体化したウルフ。一応雑魚?固有スキルに注意。

【固有スキル】遠吠え(ハウリング)植物制御プラント・コントロール


【レベル】18

【体力】504/504

【魔力】224/224

【筋力】62

【防御】52

【命中】47

【回避】43

【知力】69

【精神力】67

【速度】62

【運】35



植物制御プラント・コントロール

【発動】任意

【説明】植物を操る。

【使用方法】スキル名を唱える。





サンドウルフC

【属性】地

【特徴】砂のウルフ。一応雑魚?砂なので物理攻撃は効かない。固有スキルに注意。

【固有スキル】遠吠え(ハウリング)砂体サンド・ボディ


【レベル】18

【体力】504/504

【魔力】202/202

【筋力】49

【防御】39

【命中】51

【回避】56

【知力】47

【精神力】45

【速度】71

【運】35



砂体サンド・ボディ

【発動】常時

【説明】体が砂で構成される。




遠吠え(ハウリング)

【発動】任意

【説明】使用者の周囲半径10メートル以内にいる同族を呼ぶ。

【使用方法】遠吠えする。


◆◇◇◇◆◇◇◇◆◇◇◇◆






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