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パーティ結成 ②

「えっ、あっ、その、あの、

ありがとうございます?」


「いえいえ、困った時はお互い様ですからー」

と平和ボケしたような呑気な様子でいる僕ちゃんを

リコは目を点にして眺めている。


通常であれば、Bクラスの冒険者を複数雇い

パーティ規模で、探索をするような危険な森なのである。


現に、リコが雇ったのもBランク冒険者3人

であり、リコ自身を含めて4人パーティであっても

満足に調査ができなかったのである。


通常であれば、2人で探索など

とんでもない話である。

それも出会ったばかりの見ず知らずの

相手からの頼みであり、承諾するメリットも何も無い。


それでも、リコには成すべき事が、

成さねば行けない使命があり、この森を調査していた。


先程の白いスライムを苦もなく倒した少年の実力も

ともかく、この森で2年も生活していたなんて

とても信じられなかった。


だからこそ、少年の協力を得られれば、自分の目的を

果たすことができるのではないかと、

無意識に言葉にしてしまっていた。


帰ってきたのは、予想外の言葉、でも願っていた言葉

ただ、何の見返りもないばかりか、命の危険だって

あることに、リコの良心が悲鳴をあげた。


「何も見返りに差し上げられるものはないのですよ?」


「構わないよ。困っているみたいだし、

それに」


「それに?」


「女の子1人じゃ危ないでしょ?」


そう言って、目の前の少年が差し出した手を

リコは、大事そうに、そして、万遍の笑みを浮かべて

握り返した。


後の世に 7色の英雄 と呼ばれた伝説のパーティ

初めて結成された瞬間だった。


「自己紹介がまだでしたね、

僕の名前は カナタ

よろしくね、リコさん 」



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