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異世界転生トラック  作者: 白黒魔
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異世界転生「極道」

今回のお仕事はちょっと大変そうです。


今回のターゲットは極道…と言えばカッコいいかも知れませんが要するにチンピラです。


昔からこういう方が主人公の作品はいっぱいありますから神様も何か影響されたのかもしれません。



とりあえずパンパン五月蝿いですね。

訳のわからない怒号も邪魔です。

さっきから流れ弾がちょっと当たってますし。

地味に痛いんですよね。


しかし人間は何時の時代も争ってますね。

この方もそろそろ40代後半でしょうに全然落ち着いてないように見えます。


一体いつまで撃ち合ってるつもりでしょうか。

もう皆まとめてトラックドンしましょうか。


まあ、そんなことしたら神様に怒られるんですけど。


「くそっあの鉄砲玉、しぶといぞ。」


確かにあの方しぶといでしょうね。


「くそったれめ!これでも!」


あ、火炎瓶ですか?爆弾のほうが良くないですか?

いい感じに瀕死にしてほしいんですが。


「くそっ!くそっ!なんで当たらないんだ!」

「車ごと吹き飛ばせ!」

「出来たらやってる!」


そりゃあ当たらないでしょう。

あの方チンピラですけどそれなりに徳を積んできたのか、猫又が二匹憑いてますから。

相当可愛がってたんでしょう。

きちんと信頼関係が築けてないとあそこまで護ってもらえません。


しかも、今回は神様以外からもあの方を転生させるよう来てますし。

トラックを急がせても良いこと一つも無いって分かってるんでしょうか?


でもあの猫又さんが絶対邪魔してくるんですよね。

なんとももどかしいです。


「ちくしょう!トラック持ってこい!」

「まとめて吹っ飛ばしてやる!」

「兄貴!トラックは目立ち過ぎる!」

「知ったことか!」


チャンスです。

向こうのトラックが突っ込んで態勢が崩れた所に私が突っ込みましょう。

なに、トラックが一台増えたなんて細かい事は気にしない連中の筈です。


あ、こういう準備は早いですね。

流石の猫又さんも物理的な質量を二度は防ぎ切れないでしょう。

ほら盾にしてた車が吹っ飛びました。

あの方も吹っ飛びましたね。


奴等に撃たれる前にドンします!






ドーーーーン!!!










「う………」

本当にしぶとい。

まだ息があります。

でも時間の問題です。私がドンしたんです。

そろそろ神様の所に強制送還です。

そう、きらきらーって……………あれ?


「………あ………………な…え?」


あ、奥さん待ちきれずに来ちゃいましたか。

若い頃に亡くなってますから姿もそのままですね。

この方も不器用みたいですし、奥さんも生き方も変えられなかったんでしょう。


猫又さんも嬉しそうですし。

もう皆さん仲良く行ってらっしゃい。


向こうでは末永く幸せに暮らせるといいですね。

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