異世界転生「魔王」
今回のお仕事は地球ではありません。
呼ばれれば何処でも行くのが転生トラックです。
まあ、出張みたいなものです。
私は今魔王城にいます。色々燃えてますね。
どうやら勇者が魔王を倒した後のようです。
………が、まだ息がありますね。情報通りです。
こちらの神様に魔王を転生させてとお願いされたからちょっと行ってきてーなんて軽い感じでいわれまして。
とりあえずこのぐったりしてる魔王ですが魔力特化で力が強すぎてまたこの世界に転生したら今の数倍強くなってバランスが崩れるとか。
そんな存在生まれないよう監視、調整するのが神様の仕事なのでは?と思いましたがどうやらこの世界の神様寝てたみたいです。
…………神様って皆だらけ過ぎだと思います。
あ、魔王がこっちに気付きました。
あー胸に思いっきり刺さってますね。
ぶっさりです。
それはもう深々と。
「神の手先か」
喋った!?意外と元気ですね。
「どうやら私の転生を邪魔しにきたな?そんなに地獄に行かせたいか」
いや、貴方地球に転生するんですよ。
「くくく、ごふっ…神の………思い…通りに等…」
なんかちょっと勘違いしてますけど私、喋れないからとりあえずドンしましょう。
さっさと地球に転生させて力を無くしてもらいましょうか。
この方絶対話聞かないタイプですし。
「ふ…ふふふ……ははははははは!!!」
「絶対に神を殺してやる!」
はいはい、行きますよ。
ドーーーーン!!!
「ごぶぇ」
お仕事終了です。
後は地球の神様が適当に転生させてくれるでしょう。
おっと神様早く帰して下さい。
私は自分で異世界転移なんて出来ないんですよ。お城崩れてます!
埋まりますから!埋まりますから!