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異世界転生トラック  作者: 白黒魔
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異世界転生「初めてのお仕事」

私の異世界転生トラックとしての初めてのお仕事の話をしましょう。



最初のお仕事は青年でした。

初めてという事で神様からは好きな時に送ってくれという事でしたので私は少し観察をしてみる事にしました。

本当になんとなくです。


青年は施設出身でした。

親もなく身寄りになるような親類もいない、正に天涯孤独。


そんな彼は周りの人達とあまり深く付き合っていないようでした。

人を信じられない、そんな目をしていましたね。

施設は環境が悪い所があるようですが彼もそんな施設出身だったのでしょうか?

今となっては確認できようもありません。


毎日仕事して、家に帰って寝る。そんな生活でしたが周りを信じられないからか彼はアニメを良く見ていました。

拠り所を求めた結果アニメに行き着いたのでしょう。

よくある話です。



そんな彼を観察して数日、私は見てしまったのです。

彼が、こつこつ集めていたアニメのフィギュア。

それを棚から一つ取り出し床に置きました。


彼はというと全裸です。

私は全裸でフィギュアを愛でるのが彼の趣味、性癖なのだと勘違いしていました。


彼はおもむろに自慰を始めたのです。

フィギュアを!おかずに!


人を信じられない彼が特殊な性癖を持ったとしておかしくないのかも知れませんがこの頃の私はそんな事知りません。


そしてとうとう彼のフィギュアにぶっかけました!




私はというとドン引きです。

人間ってわからない………人間ってなに?

そんな感じでした。

彼は幸せそうに興奮してました。


もう見たくないのでさっさとお仕事しましょう。

でも今日は嫌です。

流石にこの状況でドンしたくありませんでした。



後日、いつもの仕事帰り、彼の職場の女性でしょうか、何やら話ています。

彼はちょっとへこんでいるようです。

何か失敗したみたいですね。


あ、別れました。



多分今がベストなタイミングです。

もう彼の特殊性癖をみたくないですし、さくっと行ってしまいましょう。



さあ、行きますよー!










ドーーーーン!!!











その瞬間彼の彼の諦めたような嬉しいような泣きそうな顔を今でも覚えています。


その後神様に異世界転生したら大体ハッピーエンドになると聞いて、ちょっとだけ罪悪感が薄れました。



彼は元気にやっているでしょうか…

とりあえず異世界にフィギュアはありませんからあの特殊性癖は治っていると思います。




…………………多分。


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