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槍縛りのクラス転移  作者: わたし
8/15

【一章】ただあなたに会うために03

説明を忘れていましたが、スイ君の語尾や口調が安定しないのは、精神が不安定なせいなので仕様です。

茜さんと再会したら序章の頃のスイ君になると思います。

多分ヒロインになる子が出ます。

「この槍いささか過剰戦力じゃないか?」


 今僕は、竜を倒したことにより、竜という存在から隠れなくてもよくなった獣達と戦っていた

 明らかに中層の敵とは強さが違うが、竜と戦ったことと、ミスティルティアがあることにより雑魚と戦っているかのように錯覚する


『ふふん私のおかげね!』


 ノルンが調子に乗っているが、実質そのとおりのため何も言い返せない


「ああ、そうだなお前がいて助かってるよ」


『ま、まぁそ、そのとうりなんだけどね!』


「なんでまた照れてるんだよ...まぁいいが「ツリー」」


 六ツ木 水

 樹輪448

 枝 52080→42380

 幹 52080→42380

 実 52080→42380

 蜜 16360

 根 20000


 到達点

 〔無間ノ陣(ムケンノジン)〕〔刹華(セッカ)〕〔枝垂れ咲羅(したれさくら)〕〔鈴蘭(すずらん)〕〔華散るらん〕〔落水椿(らくすいつばき)

 特殊技能

 《意思へのパス》《仙気》

 技能

「槍術153→182」「軽業89→97」「徒手空拳27→52」「合気道17」「悪食2」「気配察知15→29」「隠密22→31」

 称号

「年上キラー」「年下キラー」「武芸において神に最も近づいた一人」「仙人」

 目標値

 99800/100000


「茜さんを呼ぶのは、安全が確保できてからかな...」


『ねね、この仙気ってなに』


 ノルンに仙気について聞かれる


「ああこの仙気っていうのは、僕が前いた世界で仙人っていう人がいてその人は自然と一体になり自然の波長と己の波長を合わせて体に気を纏わせる。という話があって、元の世界じゃ自然と一体とかの感覚が全く分からなくて気を纏うのはできなっかったが、今僕は体の半分以上樹でできているだろ?ようは体の半分は自然なわけだ、そのおかげで感覚を掴めたから習得できたんだよ」


『じゃあ普通の人は仙気を使えないの?』


「おそらくね。でも共感覚ってのがすごく利く人はできるかもしれない」


『ふーん』


「なんで聞いてきたくせに、興味なさそうなんだよ...」


「まあいい早くここを出るぞ」


『はーい』





 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



「やっと出れた...」

『そうだね...』


 出口を探すのに二日もかかったが

 やっとだ、やっと...


『...泣いてるの?』


 泣きたいがまだ泣くわけにはいかない

 唯一残った自分の腕で目元を拭う


「気のせいだろ」


『そっか、私の勘違いだったね』


「...行くか」


『うんっ』


『でも私もここから人里に行く行き方は知らないよ』


 まあそこまでノルンが万能だとは思ってはいない


「適当に歩いて行けばいつか着くだろ」

『それもそうだね』


『じゃあ、早く行こうよっ!』


「ああ」




 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「商人の受付はこっちだぞ〜〜!!!」

「よし、お前は通っていいぞ」     「おう」


 今僕はとてつもなく大きい壁の前にいます


「ついたな...」

『ついたね...』


 そもそも壁が大きすぎて遠くからでもすぐにわかったのだが


「まず頭の中でノルンに話しかけれるか?」

『多分できると思うよ』

「わかった」


『聞こえるか?』

 ノルンをイメージしながら頭の中で話す


『できたね〜』

『ああ』

 成功したようだな


「次!」


 僕の番か..


「ああ」


「よしお前!どこから来た?」

 これをごまかすのは無理があるな

「森だ」


「はぁ?どこの森だ?」

 知らん

「知らん」


「ま、まあいい!この都市に来た目的は?」

 ここは少し嘘を混ぜるか

「一緒に暮らしてた爺が死んで、金がないから金を稼ぎに来た一応槍が使えるから荒事でも構わん」

 後半は事実だ

「そうか、苦労してるんだな..」

 あぁ良心が痛むな

「よし、荒事で金を稼ぎたいなら傭兵、守護と二つあるぞ」

 聞き覚えのな名称が出てきたな

「傭兵はわかるんだが、守護ってなんだ?」


「守護ってのは、依頼を受けて獣を討伐したり、キャラバンの護衛なんかをしているぞ」

「まあ基本的に傭兵が戦争と人相手、守護が獣狩りが主な仕事の何でも屋みたいな感じだ」

 わかりやすいな

「教えてくれてありがとう」

「これが門番の仕事だからな!」

 ああこいつはいいやつだな

「で、入るには銀貨1枚だが持ってるか?」

 こういう時のために上層にいた熊の牙を持ってきたんだよ

「これは金になるか?爺が金に困ったらこれを売れっていてたんだが...」

「なんだよこの牙!ギーグベアのじゃねえかよ!!」

 少し声を潜めて聞いてくる

「すごいのか?これ」

「すごいどこじゃないぞ...琥珀貨2枚はするぞ...」

「マジかよ」


 =======================================

 ここで貨幣価値の説明

 貨幣の単位はシル

 琥珀貨・・1000,000シル

 緑貨・・100,000シル

 金貨・・10,000シル

 銀貨・・1,000シル

 鉄貨・・100シル

 小鉄貨・・10シル

 となっている


 =======================================


「まずいか?これ」

「まずいな。普通の獣の素材なら武器屋に直接持ち込んだ方が高く売れるんだが、ここまでのものとなると守護組合

 に売った方が安全かもしれん」

「わかった」

「ここは一旦銀貨を立て替えておくから、早く守護組合に入って売ってこい貨幣にさえすればツリーの中にしまえるからな」

 金はしまえるのか、楽でいいな

「わかった。迷惑かけてすまん」

「気にすんな!よし通っていいぞ」

「ああ」



「ようこそ!!城郭都市ケールベルタへ!ってな」


 門番はニヒルに口元を歪めながらそう言った



 おお!すごい賑やかさだな...


『いい人だったね〜』

 ノルンが話しかけてくる

『そうだな』


『まずスイの野生児ルックにも驚かなかったし』

『うるさいな、牙を売ったら服を買うよ』



 といったはいいが組合がどこにあるかがわからない

 そこら辺の人に聞いてみるか


「あの、すいません」

 頭が少し寂しいおじさんに聞く

「なんだ、お前?浮浪者か?金はめぐまねーぞ!」

 イラ

『ぷぷ笑ほらやっぱり普通の人はこんな感じだよ』

 イラッ

「い、いえ守護組合がどこにあるか聞きたくて」

「なんだよ早く言えよ!服と武器は誰かに奪われたのか?」

「自前です」

「なんだよお前!やっぱり浮浪者みたいなもんじゃねえか!」

 ワハハと笑われる

『こいつ殺してもいいか?』

『ダメだってwぷっ浮浪者w』

『お前、結婚してやらんぞ』

『うそうそ!嘘だってw』

『はぁ...』

「守護組合はあっちだぞ!浮浪者のにいちゃん!」

 僕をバカにしつつハゲはひときわ大きな看板のかかった酒場兼食事処のようなところを指差す

「ありがとなハゲ」


「俺はハゲてねえぞ!!薄いだけだ!」


 うるさい

 早速組合に行くか


 カラランッ!

「「ようこそ守護・・組合へ...」」

 僕の格好を見てやる気なくすのやめろよ...


「なんだあいつ浮浪者か?」   「浮浪者が来るところじゃねえぞ〜!」

「「「ハハハハ違いない!」」」

 酒を飲んでるやつらがうるさい

 受付嬢はみんな綺麗だな...

 なんでファンタジーは受付が綺麗な子ばかりなんだろう

 まあいい


 スイは誰も並んでいない一際美人だが

 やる気が皆無の机に受付嬢のところへ行き

 受付嬢の耳元で呟く

「お前、ここで一番強いだろ」

 受付嬢は少し目に剣呑な雰囲気を含ませ

 背筋を伸ばす

「ギーグベアの牙がある。話がわかるやつを呼べ」

 ギーグベアの話が出た瞬間息を詰まらせる受付嬢

「本物ですか?」

「ああ・・これだ」

「なるほど...本物のようですね、組合長を読んできます」

「ついてきてください」

「わかった」



「おいなんであいつエルリアさんと話せるんだ?」   「俺たちが話しかけても無視されるだけだったのに...」

「実はあいつ滅茶苦茶強いやつなんじゃないか?」「マジかよ俺あいつのこと浮浪者とかバカにしちまったんだが」






 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「組合長はこちらの部屋に「ああ、なれないなら敬語使わないでいいぞ」...いるからテキトーに話して、じゃあ入るよ」


「わかった」

 僕は受付の女と応接間のような部屋に入る


「ギーグベアの子連れてきた」


「エルリア...君はいつになったら私に敬語を使ってくれるんだい?」

 受付嬢はエルリアって名前なのか

「私より弱い奴に敬語は使わない」

 なんだそれは

「ああきみ座っていいよ」

 ソファーに座る

「はあ...まあいい。君かい?ギーグベアの牙を持ってきたのは?」

 エルリアと話していた好青年のような風貌の男に話しかけられる

「そうだ」


「よろしく、私はアルフ。守護組合ケールベルタ支部組合長の、アルフ・エライクだ」


「僕はスイ・ムツギだよ。よろしくアルフ」

「ああよろしく。スイ君」

「それじゃあ、スイ君はこれをどこで?」

 なんか値踏みされてるみたいで気に入らんな

「一緒に住んでた爺が残した遺産みたいなもんだ」

 とりあえずごまかす

「それは嘘、君私より強いよね?」

「私はギーグベアにギリギリ勝てるぐらいだから、この牙は君が殺したギーグベアの素材。違う?」

 こいつ・・・余計なことを・・


「そうなのかい!?エルリアより強い人に初めて会うよ僕は!」


「しかも三倍ぐらい」

「スイ君本当かい!?」

 これは言い逃れできそうにないな

「ああそうだよ、爺云々は嘘だ。これは俺が殺した熊の素材だ」

 正直に白状する


「失礼を承知で聞くけど、ツリーを見せてもらってもいいかい?」


「なんでだ?」


「スイ君の正確な実力がわかるのと、スイ君ってここら辺では聞かない苗字、その格好...

 訳ありでしょ?それの手助けができるかもしれない。」


 言ってることはまともだな...


「僕の情報を漏らさないという条件をつけてもいいか?」


「それぐらいなら大丈夫だよ」

「じゃあこの契約紙で私たちを縛り合おう。これを使えば契約を破った場合破った本人は死ぬから気をつけて」


「内容はどうする?」


「こんな感じでいいんじゃないかな」


 =============契約==============


 1、スイ・ムツギ以下、甲とする。

 アルフ・エライク以下、乙とする

 エルリア以下、丙とする


 2、甲は、乙、丙に対し(ツリー)を開示する。

 また、乙、丙は開示された(ツリー)の内容を文字に起こす、また

 この契約紙に記載されない者に甲の許可なく(ツリー)を口外してはならない。


 3、甲は城郭都市クールベルタに滞在している間、都市防衛に努めなければならない。

 また、乙、丙の許可が出た場合はその限りではない。


 4、甲の事情を甲の許可がない状態で、乙、丙は契約書に記載されない者に

 報告、口外してはならない。


 5、甲の要望に、乙、丙は人道を外れないことに限りこたえなければならない


 6、甲、乙、丙の三名が契約書に反する行動を起こそうとしたと

 イグドラシルが判断した場合、契約書に反したものは死を以て償う。


 ==============================


 おかしいところは見当たらないな


「いいんじゃないか?」


「そう言ってもらって助かるよ・・」


「スイ早く見せて」


「はいはい「ツリー」」


 六ツ木 水

 樹輪448

 枝 42380

 幹 42380

 実 42380

 蜜 16360

 根 20000


 到達点

 〔無間ノ陣(ムケンノジン)〕〔刹華(セッカ)〕〔枝垂れ咲羅(したれさくら)〕〔鈴蘭(すずらん)〕〔華散るらん〕〔落水椿(らくすいつばき)

 特殊技能

 《意思へのパス》《仙気》

 技能

「槍術182」「軽業97」「徒手空拳52」「合気道17」「悪食2」「気配察知29」「隠密31」

 称号

「年上キラー」「年下キラー」「武芸において神に最も近づいた一人」「仙人」

 ==スイとノルン以外には見えない==

 目標値

 99800/100000

 ==================



「これは...」

「スイ強すぎ」


「そうなのか?」

 いまいち平均がわからないな


「確か槍聖と呼ばれている人が、自己申告だが槍術104だった気がするよ...」

 そんなもんなのか

「スイ君、君は、イグドラシルの落とし子かい?確か半年ほど前にシェリア神樹国に20人ほどいきなり落とし子が現れたという報告が来てたが君に関係あるかい?」

 クラスメートたちか...

「ああ多分そいつらは僕の知り合いだね」


「落とし子たちが探していると言われている子は君かな?

 報告の時と人相が違いすぎていてわからなかったよ...その姿は何かの樹法で変えているのかい?」


 やはり姿が違うのはごまかせないか

 これやるとかなりの確率で倒れるからあんまりやりたくないんだよな


「エルリア僕が倒れないように肩を抑えていてくれ」


「ん?わかったけど..なんで?」

 エルリアに肩のあたりを抑えられる

「これからわかる、アルフ、エルリア見ておけ」


「何をやるのかはわからないけどわかったよ」

「わかった」


『ノルン起きてるか?』

『話終わったの〜?私には難しくてね』

『いやまたあれやるぞ』

『本気?』

『ああ』

『わかったけどさ...』


 僕は言葉を紡ぐ

 〈其の者に一時の休息を〉


 僕がその言葉を紡ぎ終わると同時に両目、右手以外の四肢の樹の義肢部分が花弁を撒き散らしながら消えていき

 髪の毛の色素が戻り始め黒髪に戻る


「ちょ!ちょっと大丈夫!?」


「ああエルリア抑えてくれてありがとう」

 エルリアがいるであろう方向に顔を向け礼を言う

「ッッッ..なる...ほど。君の本来の姿はそれなんだね」

「なん...で、こんな...」

 アルフはどんな顔をしているだろうか?畏怖?敬遠?

 普通に接してくれるだろうか?

 エルリアは気味悪がるだろうか?


「何が、あったの?」

「私もスイ君が辿ってきたものを知りたいんだ、できれば話してくれるかい?」


 なんだよ、こいつら、僕の心配しかしてないような声音だな...


 ああこの姿を見せる初めてがこいつらでよかったなぁ


「ああ、わかった、僕の辿ってきた道を教えるよ」







 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「で、僕に宿った木にノルンって名前をつけて一緒に森を出て人のいるところを探していてらここに来たってわけだ」

 説明を終える

「なるほど、辛いことを思い出させて悪かったね」


「私はスイ君を一介の武人として、君に最大級の尊敬を」


 アルフ...


 グスッ...ひぐ..

「よ..く..頑張..ひぐっ、たね」

 エルリアが泣いている声が聞こえるがこのままでは

 涙を拭ってやることもできないので

 僕はノルンを宿らせる

 〈宿れ〉

 と唱えるとまた花びらを散らしながら目が見えるようになり樹の義肢が生える


 ポタポタと涙を床に落とすエルリアの頬に両手を添え

 涙を拭う


「僕は君のその言葉にこれから一生助けられるんだろうね」


「二人ともありがとう..」


「これは契約とかではないけど君たちがよければ...


  僕と友達になってくれないかな?」


 僕は頬を掻きながら

 二人にそう告げる



「先に言われてしまったな、スイ君、私は君の生涯の友になるとイグドラシル様に誓おう。」


「私もっスイの一生の友達に...なりたい...」




 二人の花が咲くような眩しい笑顔と共にスイは生涯付き合い続ける友にクールベルタにて邂逅したのだ。










次話は茜さんとの再会になると思います

皆さんは一人で訳のわからない命の危険しかないところに半年ぶちこまれて、発狂せずに入られますか?

私は無理です。


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