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槍縛りのクラス転移  作者: わたし
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【序章】九月一日

初めましてわたしです。槍空気薄いなぁと思い書き始めました。エタはしないと思いますが、最近絵を描き始め練習に執筆時間を削られているため少し遅くなるかもしれませんがゆっくりやっていこうと思います。

 1:プロローグ

「起きてください、スイさん今日から学校がまた始まりますよ。」


 年上の落ち着いた声音が耳に入る


「んん〜わかりまs・・・」


すぐに眠りに戻ると、少し大きめの声で体を揺すられながらもう一度起こされる


「ん、毎日朝からありがとう・・」

 夏休みが終わり、二学期が始まる九月一日の早朝五時、僕こと六ツ木 水(ムツギ スイ)は、子供の頃からお世話になっている家政婦?というより母親がわりの茜さんに起こされる。


「仕事の一部ですので。お気になさらないでください。」


彼女は、僕がお礼を言うといつもこう返してくる。


「それでも、いつもありがとうございます」


「いえ仕事のうちですので。」


何時も起きたらこのやりとりがある。

 僕は仕事だとしても、いつもよくしてくれる茜さんには感謝しても仕切れない。


「朝の日課はどうなさいますか?」と茜さん


「一通りやってきます」と僕


「それでは、朝食を作ってお待ちしています」


本当にありがたい


「はい、いつも有難うございます」


「仕事の一部ですので」


「「ふふっ」」


この小気味いいやりとりが僕は、結構好きなのだ。

 朝の日課とは、山の中を10キロのパルクールもどきと槍術の鍛錬だ、槍術といっても、何とか流の古武術の継承者とか言うわけではなく、茜さんに小学2年生の時に家族といっぱい話しましょう!という具合のよくある課題の時に


「私は、家事などはもちろんですが、男の子が憧れるような事だと槍が使えるんですよ?護身術程度ですが。」


と言われその時流行っていた漫画の中に槍を使うキャラがいて、子供の僕は大喜びで「教えて!」とすぐにがっついたのだが


「まだ体ができていない状態で教えるわけにはいきません」


と茜さんに言われ「体を作るにはどうすればいいの!」と茜さんに詰め寄り、困ってしまった茜さんはしょうがないとでも言うように「それでは、5㎞常に全力で走れるようになれたら、基本程度なら教えましょう。ただ舗装された道ではなく山ですが」


と言われ何も考えずに「わかった!」と言ってしまったのが運の尽きで、それから小学四年生の時山の中で5㎞全力で走りきるまで、走って、走って、走って、走って、小学校の思い出など運動会に、女生徒の8割になぜか、好き等それに連なる言葉をもらったが、5年生の時に茜さんに徹底的に女心を教えてもらい、理解するまでわからなかったが、理解した時は驚いたものだ。


それで小学4年から教えてもらえるようになった槍術だが、なぜか中学2年生になってからは背も伸び身長のことを気にせず筋力をつけれるようになって少し経った頃から、茜さんが組手の相手をしてくれなくなったのだ。


なぜ?と聞いてもいつもならはっきりと話す茜さんにしては珍しく歯に何か詰まったかのようにはぐらかすので僕も聞かないようにしているが、少し寂しかったりするのだ。


といろいろ考えているうちにパルクールもどきが終わり、息を整えてから槍の鍛錬に移る歩兵用の槍としては少し短めの2mのトレーニングのために全ての部分が鉄でできている槍を構える、割と重いが、小学生の時から鍛えている体はその程度でへこたれたりはしない、まずは突きから横薙ぎ、受け流される、柄をくるりと回して打ち据え、するりと避けられ、またくるりと柄を回し振り下ろし・・・と一時間ほどのイメージの茜さんと組手をし終わった。


「ふぅ〜茜さんに勝てるイメージがわかないなぁ・・・」


とつぶやきながら茜さんが朝食を作って待っているだろう家に軽く汗を流しながら家に帰宅した。

 かいた汗をシャワーで流し終えてから茜さんが作ってくれた朝ごはんを食べる。今日の献立は純和風で、焼き魚とだし巻き卵とおひたし白米でした。


「ごちそうさまでした、とても美味しかったです」


「お粗末様でした、それはよかったです」


紺色のブレザーに着替え学校に行く


「それじゃあ茜さん行ってきます。」


「行ってらっしゃいませスイさん何時頃のお帰りですか?」


特に予定もないのでいつもと同じ言葉を茜さんに言う「6時には帰る予定」「かしこまりました、それでは。」「うん」

 ローファーを履き、家の扉を開け学校に行く。このルーティンじみたことをするのが最後になるとは思わなかったが、それでも僕は、この時はこの日常がずっと続くと思っていた。


思っていたかったんだ。


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