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アルコール依存症70
女の悲鳴的迫る金属音が二人を、いたたまれない程に不安にする。
行雄が言った。
「そう言えば何か金属音のような切れる金切り声というか、女の悲鳴みたいな音が微かに聞こえるな」
悪友がしきりに頷き答える。
「そうだろう、微かだが、水の滴る女の金切り声的いたたまれない金属音だろう?」
行雄が同意して言った。
「この聞こえるか聞こえないかの、もどかしい感じが何とも不気味だよな。何か少しずつ迫って来る感じだしな」
悪友が言った。
「おい、この音やばくないか?」
行雄が耳を澄ましながら再度同意する。
「この音が大きくなったら、俺達の身体小刻みに刻まれ、ばらばらにされるような不気味な音だな」
悪友が頷き言った。
「そうだな、命が欲しければこの場所からは早く撤退すべきだな」
行雄が頷いた。
「そうしよう」




