表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アル中の歌  作者: 岩本翔
52/260

アルコール依存症52

「殺されたっていい。その前に俺は婆さんへの想いを遂げてやるさ」と行雄は満面の笑みを湛え言った。

婆さんへの想いを遂げる為に行雄の病状はみるみる回復して行った。





それは奇跡的とも言える回復力で、医者も眼を見張る程のものだった。





浮腫が消え、視力も回復し、不治の病の筈の糖尿病がまるで完治していくようにも見えた。




悪友が驚きの表情を顕にして言った。





「凄いな。何だその回復力は。人間離れしているではないか。見果てぬ恋を果たす為の火事場の底力か?」





満面に笑みを浮かべつつ行雄が言った。





「おうよ。これが恋の力というものよ。俺もまだまだ捨てたものではないという事さ」





悪友が念を押す。





「しかし何度も言うが山に赴き俺達は殺されるかもしれないのだぞ」





行雄が前向きな笑みを湛えたまま言った。





「殺されたっていい。その前に俺は婆さんへの想いを遂げてやるさ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ