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アル中の歌  作者: 岩本翔
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アルコール依存症4

「その前に俺はアルコール天国で酩酊状態だから、大丈夫さ。今だって俺は死んだように生きているだけなのだから。心配するな、相棒よ」と行雄は言った。

悪友が続ける。





「重度のアルコール依存症はやがて幻覚や幻聴が聞こえ、全身に虫が這うような壮絶な感覚が訪れて狂い自殺するのだぞ。それでもいいのか?」




行雄は鼻を鳴らし嘲笑い答える。





「そんなのは既に俺の人格ではなく、別人格だからな。言わば他人事ならばどうでもいい事じゃねえか」




悪友がひたすら忠告する。





「その上お前は糖尿病だし。糖尿病は眼病、脳卒中や心臓、腎臓病を併発し、盲目、足の切断等悲惨な顛末が待ち受けているのだ。それは激烈なる痛みを伴い、のたうちまわるのだぞ。そんなのもお前にとっては他人事なのか?」





行雄が不敵な笑みを湛え言った。





「アルコールに麻痺している神経には痛みは他人事でしかないわ」




「そんな悠長な事言っていたら、お前には本当に塗炭の苦しみが待っているぞ」





行雄が話しに蹴りをつけるように言った。





「その前に俺はアルコール天国で酩酊状態だから、大丈夫さ。今だって俺は死んだように生きているだけなのだから。心配するな、相棒よ」

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