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アル中の歌  作者: 岩本翔
38/260

アルコール依存症38

「酒有っての俺の人生じゃねえか…」と行雄は言った。

行雄は急遽病院に搬送され、緊急入院する運びとなった。





心臓が急激なアルコール摂取により不整脈を引き起こして、併せて血圧上昇に依り腎炎が悪化、足がむくんで晴れ上がる症状を呈したのだ。




むくみと背中の痛みに依って行雄はうめき声を上げ、悶え苦しんだ。




注射が打たれ点滴が為されると、ようやく行雄は落ち着きを取り戻し、口元に苦笑いを浮かべてから悪友に向かい言った。





「鹿食えなかったな」





この負け惜しみに悪友も思わず苦笑いを浮かべて答える。





「それどころじゃないだろう。こんな事をしていたら、命が幾つ有っても足りないぞ。分かっているのか、お前という奴は?」




行雄がやるせなく微笑んでから言った。





「しかし賭けに勝った俺には酒を飲む権利があるだろう。違うのか?」




悪友が泣き笑いの表情を浮かべて言った。





「何無茶苦茶な事言っているんだ。お前阿保か?」





行雄が微笑みつつ涙ぐみ言った。





「酒有っての俺の人生じゃねえか…」





悪友が否定する。





「命有っての物種だろう」

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