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アルコール依存症33
「そうだ。俺は賭けに乗ったのだからそうするわけだ」と行雄が言った。
行雄が悪友を睨みつけ尋ねる。
「ほう、大した自信だな。お前は俺の生死を含めた全ての人生に責任を負い引き受けて、生きる方に賭けるわけだ?」
悪友が深呼吸してから言った。
「そうだ…」
行雄が再度嘲笑い言った。
「ほう、まるで神だな。それをしてお前は俺の心がそのように動いて行くと、断定出来るわけだな?」
悪友が生唾を飲み込み答える。
「俺はそれに賭ける」
行雄がやるせなく苦笑いを浮かべ言った。
「よし、分かった。その賭けに俺も乗るわ。但し俺は薬の副作用が抜けない方に賭けてな」
間を置き悪友が答える。
「それじゃ、お前はここで依存症を治すんだな?」
行雄が答える。
「そうだ。俺は賭けに乗ったのだからそうするわけだ」




