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アル中の歌  作者: 岩本翔
33/260

アルコール依存症33

「そうだ。俺は賭けに乗ったのだからそうするわけだ」と行雄が言った。

行雄が悪友を睨みつけ尋ねる。





「ほう、大した自信だな。お前は俺の生死を含めた全ての人生に責任を負い引き受けて、生きる方に賭けるわけだ?」





悪友が深呼吸してから言った。





「そうだ…」





行雄が再度嘲笑い言った。





「ほう、まるで神だな。それをしてお前は俺の心がそのように動いて行くと、断定出来るわけだな?」





悪友が生唾を飲み込み答える。





「俺はそれに賭ける」




行雄がやるせなく苦笑いを浮かべ言った。





「よし、分かった。その賭けに俺も乗るわ。但し俺は薬の副作用が抜けない方に賭けてな」





間を置き悪友が答える。





「それじゃ、お前はここで依存症を治すんだな?」





行雄が答える。





「そうだ。俺は賭けに乗ったのだからそうするわけだ」

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