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アル中の歌  作者: 岩本翔
30/260

アルコール依存症30

「酒を飲めば死ぬし、薬を飲めば生きるのだぞ。それでもお前はアルコールを取るのか?」と悪友は行雄を諭した。

悪友が反論する。





「矛盾しているじゃないか。お前はアルコールを究極ドラッグだと言ったじゃないか。お前はドラッグに魂を売るのか?」





行雄が涼しい顔をして答える。





「そんなのは当たり前じゃないか。薬は副作用があり眠ってしまうだけだが、酒は憂さ晴らしになるし酔わせてくれるからな」





悪友が反論を重ねる。




「アルコールにだって副作用はあるじゃないか。今こうしてお前が重度の依存症になり、身体を蝕まれ、命が消えようとしているのが、立派な副作用だろう。それに急性アルコール中毒などは昏睡状態になっておだぶつじゃないか?」




行雄がせせら笑い言った。





「矛盾もへったくれもない。同じドラッグならば、それは好みの問題じゃないか。俺は薬より酒が好きなんだ。だから酒を選ぶまでよ」




悪友が憤りを込めて言った。





「酒を飲めば死ぬし、薬を飲めば生きるのだぞ。それでもお前はアルコールを取るのか?」





行雄が言って退ける。




「好きな物は仕方ない。死のうが何しようが、それが魂を売った者の運命じゃねえか」

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