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アルコール依存症26
「馬鹿野郎、それでは痒いのは治まっても、全身ゲジゲジや百足が這うこの感じは治まらないだろう。俺を酒の脳みそにして、この痒みを取ってくれ、頼む!」と行雄がわめき立てた。
全身を掻きむしる動作をしながら行雄が呻くように言った。
「酒が痒いんだ。酒を飲めば痒くなるなるから、酒をくれ、酒が痒いんだ、堪らない!」
車を路肩に停めて、悪友がうろたえつつ返事した。
「分かった。じゃあこれから戻って酒を調達しよう。それでいいな?!」
行雄が再度絶叫し喚く。
「馬鹿野郎、それでは痒いのは治まっても、全身ゲジゲジや百足が這うこの感じは治まらないだろう。俺を酒の脳みそにして、この痒みを取ってくれ、頼む、痒くて死にそうだ、頼む!」
悪友がしきりに頷き怒鳴るように答える。
「分かった。それじゃ、とにかくお前をアルコールの脳みそにする為に戻って酒を調達しよう。それでいいな?!」
その言葉を聞いて行雄が急変し、全身を掻きむしる動作を止め、穏やかな顔付きになり言った。
「早く酒飲ませろとゲジゲジが言っているぞ」




