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アル中の歌  作者: 岩本翔
232/260

アルコール依存症232

「そして、我々二人の切なる願いなのですが、もしこいつが甦ったら、こいつの気持ちが誰よりも分かる先生がこいつのアル中を治してやり、何とか二人で過ごせる一時を作ってやって欲しいのです。先生」と悪友は哀願した。

考え込み決断を下せないでいる婆さんに対して悪友が告げる。




「それともう一つお願いがあるのです。それは例えば我々二人が身代わりになり、行雄が甦らなくとも、先生は改めて行雄の身代わりにならないで欲しいのです」




息を一つ吐き出し婆さんが尋ねる。





「それは我々全員が全滅するのを避ける為か?」





悪友が答える。





「そうです。元々我々三人は先生の意識を甦らせる為の死刑囚だったのですから、全滅してしまっては我々の死が徒花、無駄になってしまうし、こいつは心の底から先生を思って身代わりを買って出たのですから、先生が死んでしまって、こいつが甦っても、こいつの命は無いし、そうなれば正に我々の死は犬死にになってしまうからです。よろしいでしょうか、先生?」



腕を組み気難しい顔をして何も答えずにいる婆さんに向かって悪友が続ける。





「そして、我々二人の切なる願いなのですが、もしこいつが甦ったら、こいつの気持ちが誰よりも分かる先生がこいつのアル中を治してやり、何とか二人で過ごせる一時を作ってやって欲しいのです。先生」

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