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アルコール依存症23
「分かっている。酒が無いのも頭では分かっているのだが、飲みてえ、飲みてえ、飲みてえ、飲みてえんだよ!」と行雄の禁断症状は始まった。
峠に向かう移動中、行雄の禁断症状は始まった。
行雄が手指の先を震わせながら喚き立てる。
「畜生、手が震えて止まらない。このジープの振動もやたら神経苛立つし、どうすりゃいいんだ!」
運転している悪友がアドバイスする。
「酒を抜いているからの禁断症状だ。ここは辛抱しないと、お前に未来は無いぞ」
行雄が喚き続ける。
「そんなの分かっている。でも酒が飲みてえ。飲みたくて堪らない。どうすりゃいいんだ!」
「辛抱するんだ。気を落ち着けろ!」
がたがた震えながら行雄が喚き散らす。
「分かっている。辛抱するけど堪らなく酒が飲みてえ、畜生、辛抱堪らないぞ!」
「辛抱しろ。酒はここには無いぞ!」
行雄がしきりに頷き言った。
「分かっている。酒が無いのも頭では分かっているのだが、飲みてえ、飲みてえ、飲みてえ、飲みてえんだよ!」
「辛抱しろ、辛抱しないとお前は寝たきりだぞ!」
行雄が涙ぐみ声を限りに怒鳴った。
「分かっているんだ。分かっちゃいるけど。飲みてえんだ。畜生!」




