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アル中の歌  作者: 岩本翔
213/260

アルコール依存症213

悪友と死刑囚の心にいたたまれない不安と憔悴感が広がって行く。

行雄の安否を気遣いナースコールを押しても、応答がなく、悪友と死刑囚の心にいたたまれない不安が広がって行く。





うろたえつつ死刑囚が尋ねる。





「あれは危篤状態だろう、あんたの友達は死ぬのか?」





緊迫感を噛み締めるように悪友が首を振り答える。





「分からない。ただ…」




言葉に詰まった悪友を死刑囚が促す。





「ただ、何だ?」





悪友が胸騒ぎを抑える為に深呼吸してから答える。





「奴らは、死刑執行が出来なくなるから、あいつを何とか蘇生させようと、必死になると思うのだ」





死刑囚が訝る。





「それはどうしてだ?」




間を置き悪友が答える。





「今迄の流れからすると、多分あいつの意識が戻らないと死刑執行の意味合いと言うか、呪術の効果がなくなるのではないかと俺は思うのだ」






死刑囚が怪訝な顔付きをしたまま首を傾げ尋ねる。





「ならば友達は死なないのか?」





悪友が再度首を振り答える。





「それは俺には分からない。奴ら次第だと思う…」

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