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アル中の歌  作者: 岩本翔
194/260

アルコール依存症194

「あの看守と一緒に来た婆さんに再度会える手立ては無いのだろうか?」と悪友は言った。

悪友が言った。





「しかし婆さんがアル中だった場合、お前と同じように糖尿病を患っている可能性が高いから、その合併症を併発しているならば、かなりの重症だと思うのだが、あの看守と来た婆さんはそれをも甦らせる事が可能なわけだ…」





息をつき行雄が答える。





「そ、それはあの婆さんも霊媒師だからじゃないのか」





難しそうに腕を組み悪友が言った。





「医療で届かない部分を、あの婆さんは精神世界を操る呪術で、自在に賄っているわけだ」




行雄が眉をひそめ指定する。





「で、でもそれも憶測推理の域を出ていない話しではないか、ち、違うか?」





悪友が答える。





「いや、その事についてはお前の指摘通りなのだが、俺が言いたいのは、いずれにしろこの局面で全権を握っているのはあの婆さんだと思うのだ」





焦れて行雄が再度指摘する。





「ま、回りくどい事を言わずに、趣旨を明確に言え」





悪友が苦笑してから答える。





「あの婆さんに再度会える手立ては無いのだろうか?」





ここで死刑囚が話しに加わった。





「看護師に俺の最期の嘆願として願い出てみればよいではないか?」




悪友が再確認する。





「それで、あんたはいいのか?」




死刑囚が恭しく頷き答える。




「それでいいさ」


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