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アル中の歌  作者: 岩本翔
182/260

アルコール依存症182

「でも主治医の先生はこの場に現れて彼を診察していないのだから、診療と言う言葉は変ですよね?」と死刑囚は言った。

程なく背の低い看護師が現れ、行雄に点滴の処置を施しながら告げた。




「主治医の先生の許可 が下りたわ。禁断症状が収まり次第お酒を嫌う薬を処方するとの事だから安心しなさい」




悪友が怪訝な顔付きをしてから尋ねる。





「すいません、素朴な質問なのですが酒を毛嫌いする薬は禁断症状を治す薬ですよね?」




点滴を打ち終え、看護師が答える。





「まず安定剤で禁断症状を収め、次にお酒を忌避する薬を処方すると先生はおっしゃっていたわ」




悪友が再度怪訝な顔付きをして尋ねる。





「でも常識的に考えると、それでは順序が違いますよね?」





看護師が言下に言って退ける。





「私は先生の診療に従うだけよ」





ここで死刑囚が口を挟む。





「でも主治医の先生はこの場に現れて彼を診察していないのだから、診療と言う言葉は変ですよね?」




看護師が二人の進言を取り合わず再度言下に言って退ける。





「私は先生の言い付けに従うだけなのよ」

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