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アル中の歌  作者: 岩本翔
177/260

アルコール依存症177

「恐怖にほだされて、死ぬ事に様々な憶測や推理を盛り込んでも死ぬ事には変わりないのだから、敢えて言うならば無意味な行いよね。と言うか、あなたは既に最期の嘆願を出来ず、他の二人はそれが出来るから、それを何にするかを三人で相談した方が私は無難賢明だと思うけれど、違うかしら?」と看護師は悪友に向かって言った。

不意に看護師が入って来て、話し合っている二人を牽制するように言った。





「異常は無いわね?」




惚けた感じで悪友が言った。





「すいません、看護師さん、自分の話しを聞いていたなら、遠からず自分の推理は当たっていますかね?」





背の高い看護師が手際よく眠っている行雄に点滴を打ってから言った。




「あなた方は順番に死刑執行を待つ身なのだから、色々考えるのは仕方ないけれど、肝心なのは眼前に横たわる死ぬ覚悟を持つ事だけじゃないかしら。違う?」




悪友が含みを入れつつ食い下がる。





「でも俺達は誰かを甦らせる為に死刑執行されるのですよね、それって人柱と言うか、いけにえになるのですよね?」





看護師がポーカーフェースのまま答える。





「恐怖にほだされて、死ぬ事に様々な憶測や推理を盛り込んでも死ぬ事には変わりないのだから、敢えて言うならば無意味な行いよね。と言うか、あなたは既に最期の嘆願を出来ず、他の二人はそれが出来るから、それを何にするかを三人で相談した方が私は無難賢明だと思うけれど、違うかしら?」

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