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アル中の歌  作者: 岩本翔
176/260

アルコール依存症176

「いや、それよりもたちが悪いと思う。権力が一点に集中した運命や宿命をも操る万能性、神性を持ち合わせる八百びくにの如く存在だと思う…」と悪友は言った。

死刑囚が眼を見張り言った。





「つまり友達の婆さんは、不死身の女王蜂のような存在だと、あんたは言いたいのか?!」




悪友が答える。





「いや、それよりもたちが悪いと思う。権力が一点に集中した運命や宿命をも操る万能性、神性を持ち合わせる八百びくにの如く存在だと思う…」





驚愕の表情のままに死刑囚が生唾を飲み尋ねる。





「ならばその婆さんの年齢は一体幾つなのだ?」





悪友が答える。





「千歳、いや万歳かもしれない…」





思わず死刑囚が嘲笑い言った。





「馬鹿な。そんな化け物が何故脱皮するが為に植物人間になり、生死の境をさ迷い、苦しみ人の命を喰らうのだ?!」





悪友が言った。




「いけにえ、人柱の類だろう。この水中都市全体が呪術媒介された機械文明の証であり、呪術幻覚機械装置の発信源になっていると俺は思う」




死刑囚が信じられないという顔付きをして言った。





「ここにいる老人連合の連中は神なのか?」





悪友が答える。





「西洋の物質文明と東洋の精神文明が合体した場所がこの水中都市だと思う」





死刑囚がかぶりを振り喚いた。




「宗教と科学は、とっくに一致していたと言うのか?!」





悪友が恭しく頷き言った。





「流れを鑑みた俺の推理だが、多分そうだと思う」

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