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アル中の歌  作者: 岩本翔
163/260

アルコール依存症163

「お前らは死刑囚だ。その事を十二分に弁えろ」と看守は冷徹に言った。

搦手を使わず単刀直入に看守に尋ねる事を決め、丁重な口調で悪友が看守を呼んだ。




看守が厳めしい顔付きをして尋ねる。




「何の用だ?」




悪友が慇懃な態度で尋ねる。





「すいません、甦らせる相手の女性は生きているのですか、それとも死んでいるのですか、どちらなのか教えて欲しいのですが?」




看守が言った。




「そんな事聞いてどうするのだ?」




悪友がへつらうように尋ねる。





「いや、甦らせるというから死んでいるのかなと思って?」




看守がポーカーフェースのままに答える。





「お前らは我々の指示に従い、ひたすら待機していれば良いのだ。それ以上何があるのだ?」



悪友が鉄格子越しに言った。





「果報は寝て待てと言いますが、自分が死刑になる事は待ってはいられませんので、つい尋ねてしまいました?」




看守が眉一つ動かさずに言った。





「お前らは死刑囚だ。その事を十二分に弁えろ」

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