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アル中の歌  作者: 岩本翔
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アルコール依存症161

「新しい手か、何かあるかな。強いて言うならば、こいつの愛しい婆さんを甦らせるという言葉にヒントがあるかもしれないな…」と悪友は言った。

死刑囚が続ける。





「逆に言えば、俺はこんなどん詰まり状態で真に信頼を置ける仲間に出会えた訳であり、その仲間の夢や希望に共感したのならば、その夢や希望共感に仲間として組みしたいと言うのは本音だと思うんだ…」




悪友が同じ調子で死刑囚の言葉を繋ぐべく頷き答える。




「それはそうだが、しかし脱獄の道はほぼ閉じているではないか、それはどうするのだ?」




死刑囚が頷き逆に反対意見を述べ立てる。





「感染症になるとか、そう言った致命的な発案は駄目だが、ここは諦めずに、何とか新しい手を考えて脱獄を試みてみようではないか?」




悪友が渋い唸り声を上げてから答える。





「新しい手か、何かあるかな。強いて言うならば、こいつの愛しい婆さんを甦らせるという言葉にヒントがあるかもしれないな…」





死刑囚が訝る。





「でも甦らせるという事は既に死んでいる可能性が高く、死人に口無しで、脱獄の突破口にはならないのではないのか?」





悪友が言った。





「死んでいるのか生きているのか、それを確かめるしかないか…」





「どうやって確かめるのだ?」





悪友が答える。





「それを考えるしかあるまい」

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