表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アル中の歌  作者: 岩本翔
154/260

アルコール依存症154

「そうだな。裏切られて、まんまと騙され俺は煮え湯を飲まされたからな。今でもその憎悪は消えていない程にな」と悪友はいみじくも言った。

死刑囚が尋ねる。





「あんた実際には女にどのような火傷を負わされたのだ、具体的に言ってくれ?」





悪友が過去の古傷を思い浮かべ渋い表情を作り答える。





「一番こっぴどくやられたのがキャバ嬢の恋愛ゲームかな」





「どんなゲームだったんだ?」




悪友が答える。





「若い頃俺は知り合いの処でキャバクラのマネージャーをやっていたのだけれども、その役職はまあ所謂役得があると言うか社交を入れ食い状態で、その社交も遊び半分で手をつけたのだけれども、俺はその社交の素人ぽいところとひねこびた不器用さに、ついつい本気になってしまい、入れあげて逆に貢いだりもしていたのだけれども、その社交はとんだ食わせ者で自分が指名獲得競争に勝ちたいが為に、店長とも裏で出来ていて、俺がそれに気が付きふざけるなと怒鳴り詰ると、その事を店長に告げ口して、結局俺は店長にクビ切られて煮え湯を飲まされたんだ…」




死刑囚が尋ねる。





「それが一番悔しかった恋愛ゲーム惨敗の記憶なわけだ?」





悪友が頷き答える。





「そうだな。裏切られて、まんまと騙され俺は煮え湯を飲まされたからな。今でもその憎悪は消えていない程にな」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ