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アル中の歌  作者: 岩本翔
142/260

アルコール依存症142

「死は平等に訪れるものならば、どんな死に方をしても大差ないではないか」と行雄はうそぶいた。

悪友が死刑囚の言葉を肯定する。





「俺もそう思う」





一度白目を剥き震えながら行雄が尋ねる。





「そ、それは何故だ?」




悪友が答える。





「俺達死刑囚が最終的な欲求を言う場面までは俺達は死なないで済むが、逆に流行り病になった場合、脱獄する前に全滅する恐れがあるじゃないか」




行雄が白目を剥き鼻で笑い言った。





「死は平等に訪れるものならば、どんな死に方をしても大差ないではないか」




悪友が首を振り異議を唱える。




「いや、与えられた生が不平等に出来ているのならば、逆にその不平等差を活用して、より一層生き延びる道を選択した方が無難だと俺は思うが、どうだ?」




行雄がふて腐れるように顔をしかめ言った。




「勝手にしろ。俺はとにかく酒が飲みたい。それしかないわ」

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