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アル中の歌  作者: 岩本翔
137/260

アルコール依存症137

「いや、ちゃんと親族に会った死刑囚もいたという風評を俺は聞いた事があるんだ…」と死刑囚は言った。

死刑囚が自暴自棄になり、やりきれないという顔付きをしてから言った。




「ただ一つだけ、脱獄させてくれという願いは聞いてはくれないだろうが、俺達死刑囚には最期の望みというか欲求を聞いてくれる慣例はあるらしいんだ」





悪友が苦笑いしてから言った。





「あんたの話しを聞いていると、ひたすら後ろ向きで気が滅入る。もうそこら辺で止めてくれないか」




死刑囚が首を振り言った。





「いや、その時父母なり兄弟なり、親族に会いたいと言えば、死刑執行は暫時延期されるらしいんだ。勿論望みの親族に連絡若しくは出会った後は容赦なく執行されるらしいのだが。そこにビハインドがあると言うか、脱獄のチャンスがあるのではないかと俺は思うのだが、どうだろう?」




悪友がせせら笑い言った。





「そんなのは電話連絡一本して、ジ、エンドだろう、違うのか?」




死刑囚が再度首を振り答える。





「いや、ちゃんと親族に会った死刑囚もいたという風評を俺は聞いた事があるんだ…」

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