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アル中の歌  作者: 岩本翔
134/260

アルコール依存症134

「今まで脱出と言うか脱獄した囚人はいないのか?」と悪友が死刑囚に尋ねた。

悪友が反論する。





「要するにこの拘束を解いて突破口を見出だし、脱出さえ出来れば生還の道は見出だせるのだから諦めるのは早計だと俺は思うわけだが、今まで脱出と言うか脱獄した囚人はいないのか?」





死刑囚が答える。





「俺が知る限りはいないな」





悪友が遠くを見詰める眼差しをしてから瞼を伏せ腕を組み、おもむろに言った。





「ならば脱獄した者が全くいないという事ではなさそうだな…」





死刑囚が悲観的に否定する。





「脱獄は出来ても生還した者はいないと俺は思うがな」





希望を見出だすように眼を細めて、瞬きを繰り返し行雄を一瞥してから悪友が言った。





「それも可能性はゼロではないと俺は思うのだ」

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