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アル中の歌  作者: 岩本翔
131/260

アルコール依存症131

「そうか、最終的にどんな死刑を執行されたかは、皆死んでしまうわけだから、死人に口無しで誰も分からない道理なわけだ…」と悪友は言った。

悪友が無念さを返上するように言った。




「しかし看守は死刑囚の虚実交ざり合った話しを聞けと言っていたわけだから、一概に全てがデマ噂の類いと決め付けても支障をきたすわけか…」




その悪友の言葉を聞いて行雄が禁断症状ならではの茶々を入れる。




「おい、何を一人でお題目を上げているのだ。とにかく俺達は婆さんを助けて、俺は月を盃にして一杯やれば全ての事柄は光輝き万々歳、ジェトコースターの空のようになれるのは請け合いだから、グーチョキパーと打ち上げ花火は大成功ではないか、違うのか?」




悪友が行雄の話しを無視して死刑囚に質問を続ける。





「不死身の餌になるという事は、人食い鹿の他に何か具体的な事例、実験データは知らないのか?」




死刑囚が答える。





「人食い魚がいる池を泳いで渡った死刑囚はいたが、もうそいつは最終的な死刑を執行されて、この世にはいないからな…」




悪友がしきりに頷き言った。





「そうか、最終的にどんな死刑を執行されたかは、皆死んでしまうわけだから、死人に口無しで誰も分からない道理なわけだ…」





死刑囚が答える。





「それはそうだな。だから流石の俺も最終的な死刑の実態がどうなるのかは分からないわけさ、悪しからずそうなるわけさ」

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