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アル中の歌  作者: 岩本翔
129/260

アルコール依存症129

「婆さんは生きているのか死んでいるのか、どちらなのだ、教えてくれ?!」と行雄が立ち去ろうとする老婆に向かって喚いた。

看守を促しそのまま立ち去ろうとする老婆に行雄が追い縋るように言った。




「婆さんは生きているのか死んでいるのか、どちらなのだ、教えてくれ?!」




老婆が振り返り謎の笑みを湛え告げる。





「生死という概念、理はこの都市にはないが、敢えて言うならば、生きているが死んでいて、死んでいるが、生きているという永劫存在であるという事を言っておこう」




行雄が狂ったように首を激しく振り喚く。





「意味がさっぱりと分からない。もっと具体的に言え?!」





老婆が再度謎の笑みを頬に浮かべ看守に向かって、代わりに教えてやれと言わんばかりに顎をしゃくり促した。




それに恭しく従い看守が行雄に向かって命じた。





「この後一人の死刑囚をこの牢獄に移管する。その者が虚実織り交ぜて色々と教えてくれるから、待つがよい」

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