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アル中の歌  作者: 岩本翔
128/260

アルコール依存症128

「あんたの愛しの婆さんを甦らせる為に、私はあんたをここに呼んだのさ」と看守と一緒に現れた老婆が行雄に向かって言い放った。

二人の騒ぎに、再び看守が現れた。だが看守は一人ではなく、一人の老婆を引き連れていた。





その老婆を見て行雄が焦点を定め言った。





「お前は婆さんではない。誰だ、あんたは?」





老婆が微笑み答える。




「残念ながら、私はあんたの愛しの婆さんではないが、あんたをここに呼んだのは、確かに私だ。だから私は結果として、あんたの愛しの婆さんという事になるわけだ」





唖然としている悪友を押し退け行雄が喚く。




「婆さんは何処だ。婆さんを出せ!」





そんな行雄を品定めするようにじっと見詰め老婆が言った。





「あんたの愛しの婆さんを甦らせる為に、私はあんたをここに呼んだのさ」




行雄が喚く。




「それはどういう意味だ?!」





老婆が首を振りいみじくも言った。





「それは言えないね。後のお楽しみさ。あんた方はもう少しここでゆっくりとするんだね…」

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