表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アル中の歌  作者: 岩本翔
117/260

アルコール依存症117

「そこまでして老人連合は一体俺達に何をさせたいのだ。俺の禁断症状を活用して、幻覚装置の修理補完でもしたいのか。どうなのだ?」と行雄が悪友に尋ねた。

話しの途中簡素な食事が配給され、それを瞬く間に平らげた後、行雄が悪友に向かっておもむろに尋ねる。




「こうやって食い物を食うのも老人連合の幻覚装置の為せる技だとお前は言いたいのか?」





悪友が膳の上に箸を端正に揃えて載せ、答える。





「幻覚が幻覚でないと俺達に錯覚させる為ならば、食事や排泄、その他現実と同じ生活を営ませるのは絶対必要条件だろう。違うか?」




禁断症状に苦しむ行雄が水をがぶ飲みしてから息をつき言った。




「そこまでして老人連合は一体俺達に何をさせたいのだ。俺の禁断症状を活用して、幻覚装置の修理補完でもしたいのか。どうなのだ?」





行雄の奇妙奇天烈な発想を笑い飛ばしてから悪友が答える。





「実験内容の全容が解明されていない今、そんな疑問符を差し挟んでも無意味だろう、違うか?」





震え、再び水をがぶ飲みした行雄が顔を紅潮させ怒り喚いた。





「矛盾しているじゃないか。無意味な事の連鎖でも連ねれば真相に辿り着くかもしれないと言ったのはお前じゃないか!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ