悪夢の結末
部屋から出た中本の目に飛び込んできたのは、村井の姿だった。
村井は不適な笑みを浮かべ、広間の中央に立っていた。
「やあ」
中本は、村井のあまりにも堂々とした振る舞いに、呆然としていた。
無理もない、中本が知っている村井は、どこか自信なさげな印象だったのだから。
しかし中本は気付いた、村井が右手に銃を持っていることに、中本は急いで震える手で銃を構える。
それを見ても村井は動揺せず、空いてる手で懐から何かを出そうとする。
「う、動くな!」
中本は声を荒げるが、村井は不適な笑みを崩さず、懐から仮面のようなものを取り出し、顔につけた。
その姿を見た中本は驚き、引き金を引く事ができなかった。
その姿は、ここに招き入れた仮面の男だったのだから、そして村井は口を開く。
「ふふ、やはり最後に残ったのはあなたでしたか、では始めましょう、最後のゲームを…」
そう言うと、村井は銃をゆっくり構える。
「貴様ァァァ!」
中本は涙を流しながら、激昂する。
次の瞬間、乾いた破裂音が広間に木霊した。
「ヒュー、ヒュー、ゲホ」
一人の男が、血の泡を口から流し、倒れている。
それは中本だった、中本の放った弾丸は、激昂したせいか、少し軌道がそれ、村井の肩に着弾していた。
村井は中本に歩み寄る。
「まだ動けますか?」
そう中本に語りかけたが、中本の手にはもう力が入らない。
「…あなたも私をこの悪夢から、解放してはくれないのですね」
そう言うと、村井は中本の部屋に入っていく。
しばらくすると、一冊のノートを手にした村井が出てきた。
「面白い物を書いていますね、私が傷をおったのは、数十年ぶりでしたので、ささやかですが、褒美としてこれは私が、完成させておきますよ、それではお疲れさまでした、よい夢を」
そう言うと、男は静かに去っていく、そして男の足下には、黒い猫が寄り添うように歩いていた。
「ニャーー!」
鳴き声と、足音だけを残し、消えていく。
それから幾日かがたち、精神病院にある男たちの姿があった。
その男たちは、繁華街から路地を入っていった先の広場で発見された。
発見した者の話によれば、四人の男が座っていて、様子が変だったので声をかけたら、よだれを垂らしながら、空をじっと見ていたそうだ。
そして、その男たちを見た医師によれば、心が壊れているそうだ。
さながら生きている、人形のようで、どんな刺激を与えても、いっさいの反応が観られない。
ここまで、読んでくてた人の中にも、どんな代償を払っても叶えたい願いを持っている方がいるでしょう、我々は歓迎します。
では、ゲームを始めましょう。




