第一部 ~絵のない絵本~ プロローグ
これからいくつもの物語をつなげた長編を
書いていきます。
春が空から落ちてきた。
それはほのかにピンクな花びら、普通なら季節の変わり目に
人は心身共に成長しわずかな喜びを感じるのだろう。
「はぁ・・・・・・」
しかし、いくら季節が変わろうと僕の気分が晴れることはなかった。
いつも通り授業を受けていつも通り部活をやって・・・・・・
いつも通りの一日。別に変化が欲しいわけじゃない
なのに僕の気分は下がったまま、自分でもわからない。
僕は何がしたいんだろう?
今日は友達の仕事を代わりにやっていたため帰りが遅くなってしまった。
「早く帰ろう」
そうして、僕は遅めの家路に着いた。
早足で歩いていると誰かにぶつかった。
「あ、すいま・・・・・・」
「お前どこ見てあるいてんだよ」
「う・・・・・・」
最悪だ。
何人かの柄の悪いヤンキーに絡まれてしまった。
緊張してるのか、声がでなかった。
「謝れっつってんの」
「・・・・・・」
「おい、一発殴られないとわかんねぇのか?」
「え・・・・・・」
ヤンキーの一人が殴りかかってきた。
なんだよ、なんなんだよ!
くそ・・・・・・
“こんな奴ら消えればいいのに!”
そう思った瞬間あたりが静かになった。
「あれ?」
「誰も、いない・・・・・・」
そこは、僕以外の存在を許していないような・・・・・・。
気持ち悪いほど静かだった。
「はぁ~、ホンット今さらなんだから!!」
僕は声のした方を見た。
ちょっとこれは失敗作かもしれないです・・・・・