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悔恨の世紀  作者: 愛媛のふーさん
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衝突3

 γ(ガンマ)はリベンジのチャンスを掴んだ。緑川(みどりかわ)氷室(ひむろ)、オーシャン·アイスドールバディペアと遭遇出来たのである。

「今度は前の様にはいかんぞ」

「口だけは達者だわね」

 γの挑発に氷室冴子が煽り返す。

「先手必勝、ウォーターソード」

緑川が垂らした水を剣に変えて斬りかかる。γは刀で受けようとして石眼(せきがん)で動きを止めにかかる。ウォーターソードは、刀と打ち合う瞬間水に戻り刀をすり抜ける。そして再び硬化してγの胴を薙いだ。しかし、γの防御スーツが耐えて切り裂く事が出来なかった。石眼の固定の権能は水分身(みずぶんしん)で肩代わりして、緑川には届かない。痛み分けの形で初撃は終わった。()かさず合体技アイスレイン氷の槍の雨でγを攻めたてる。猛烈な刺突に曝されるが、γは耐えた。からくりはスーツである。防御スーツではあるが筋力補助等の機能を持たせる物だが、γは防御能力に特化させたスーツで防御能力を限界迄高めていたのだ。γは先の闘いで、相手の攻撃を長く耐え忍ぶ事さえ出来れば、勝利は自分の物だと確信した。強化の際、その事を実現するべく防御に振ったのである。今の所γの思惑は四半分分上手く行っている。肝心の固定の権能が躱され戦いが終わりの見えない為、半分の半分なのだが。

 冴子はその場で鞭を廻し安全圏創って合体技の権能を使った。緑川は権能を使いつつウォーターソードで斬りつけ続ける。

「石眼対策は万全てか、目瞑られると瞳術きかんし、水に肩代わりさせてるの反則。ジリ貧か?」

「そっちもタフだね。良い防御スーツだ。攻め手変えるか冴子さん頼む」

「絶対零度」

冴子が権能の冷気温度を分子振動が停止する程下げた。其処にウォーターソードの斬撃が加わる。γのスーツが裂けた。空かさずアイスレインで攻めたてる。スーツの自己修復機能で裂けた傷は塞がるが、機能性能が落ちていく。アイスレインでどんどん傷は発生し、どんどん機能は落ちていった。同時にダメージも溜まってγの動きも悪くなる。

 γは勝ちは諦めた。しかし、この二人を戦線離脱させなきゃならんとも決意する。γは冴子を攻略する事にした。緑川が水分身を出した瞬間、γは冴子に特攻かました。牙突でついて出た。緑川は石眼の権能を肩代わりして一瞬隙ができ、冴子のフォローに入れない。届く。γがそう確信するも、突然(むち)がγの刀に絡み付く。そしてγの手から刀を奪う。冴子も目を閉じての鞭捌きは極めていたのだ。安全圏の旋回からの狙い済ました一撃。散々練習したパターンだった。徒手空拳となったγ(ガンマ)を緑川が切り立てる。緑川は石眼の固定の権能は喰らう事なくγをKOした。

「瞳術眼対応眼帯装着。これで良し。引き渡し宜しく」

「今回はパーフェクトゲームだったわね。蓮君に稽古付けて貰えたのが効いたね」

「ええ。前は試合に勝って勝負に負けたけど今回は単純に勝ちです」

「じゃ進もうか?」

「はい」

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