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悔恨の世紀  作者: 愛媛のふーさん
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衝突2

 別の突入口では、α(アルファ)が強化薬と強化スーツで固めて立ちはだかった。此の方面の指揮者は聖清十郎(ひじりせいじゅろう)とアリス·パーカーのバディコンビだった。

「前の奴とは違うか。まあいいリベンジは全員ぶっ殺せば達成してるからな。血を見せろ」

「ああ、そう言って自分が血ながしてたピエロね。確かα。強化薬と強化スーツでましになった?」

 アリスがナチュラルに煽った。対称的に清十郎は無言で愛用の双剣、月牙と風牙(げつがとふうが)を握りしめ逆手抜刀の構えを取る。αは筋繊維を爆発的に増殖し、強化スーツのサポートでパワーとスピードを上乗せしてアリスに殴り掛かった。アリスはアリスでリミッターを外して治癒能力で全身の筋肉を強化して受ける。パワーとスピードはアリスとαは互角だった。殴り返したアリスの拳をαも受け止め,そのままがぶり四つの力比べを始めた。動きの止まったαに清十郎の抜刀術が襲い掛かる。αの腹から右脇背中にバツ印に斬り裂かれたがスーツが自動修復して傷口をパッキング止血した。傷口は塞がれたが、パワーが一時的にダウンしてαはアリスに投げ飛ばされる。綺麗な巴投げ。追撃のニードロップも叩き込む。

「やっぱ、2対1は歩が悪いわ。泣き言言いたくないがきついぜ」

「悪いなツーマンセルが基本なんでな」

 身体起こして仕切り直したαと言葉交わしぶつかる。前衛アリスでパワーとスピードを受け止め清十郎が削っていく。此のパターンの繰り返し適用。面白味のないが確実な戦術。αも筋肉増強でパワーとスピードの上乗せを謀るが強化スーツの機能低下でトントンに成り、アリスの壁を突き崩せなかった。αはδと違い強化薬の副作用を気にしているようで過剰摂取にならない様にしていた。それではどんどん斬り裂かれ摩耗するスーツの機能を補える訳無かった。

「いい加減飽き飽き。次で決める」

 清十郎が再び逆手双剣抜刀の構えを取る。

「風の傷」

クロスする抜刀でかまいたちの渦を産み出す技である。αのスーツがズタボロになり、アリスの渾身の一撃が突き刺さった。身体中の傷に沿って筋繊維が断裂してしまう。終わりだ。

 αは駆け付けた警察官に個人監獄〈異能者や異常能力保持者用に作られた拘束具〉で拘束されて収監されていった。

「強化がこちらの対処可能なレベルで助かったね。後先なしで来られたら手こずってたかも」

「そうだな。あいつは血が見たいだけだからだろうな」

「ある意味質が悪い」

「まあいいさ。方は着いた。進もう」

「OK」

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