決着2
先に仕掛けたのは蓮だった。炎九弁の椿、蒼天流の奥義の一つを炸裂させる。対して、進藤も神道二刀流最終奥義、九又の大蛇で対抗する。九又の大蛇は九弁の椿を二刀流で行う技である。必然的に突きは二刀の両手突き、九弁の椿よりも一手多い。その一手を蓮は
身体を捻って躱して距離が取る。
「似た様な技は有るもんですね。何て名の技ですか?」
「九又の大蛇。そちらは?」
「炎九弁の椿」
「まさか、身体の捻って躱してしまううとはな。最終奥義だったんだがな。次で決めさせてもらう。活動限界が近いのでね」
進藤の台詞の後、二人は二間の距離で納刀の形で動きを止めて対峙する。進藤の技は進藤のオリジナル、『双炎竜斬』二段抜刀霞斬りに炎を纏わせ炎の斬撃波を伴うものである。蓮はもちろん、蒼天流秘奥義、爆炎爆烈《真の一閃》である。進藤は目を閉じタイミングが図る。対して蓮は、後の先あとからカウンターで先に当てる。なので進藤が動くのを待って居る。ジリジリと時が過ぎる。活動限界が来るまえに進藤が動く。蓮の心は凪の海を如く静かであった。千堂達は固唾を飲んで見守って居る。二人の対峙が、5分を迎えた時に遂に進藤の体が動いた。
「双炎竜斬」
「爆炎爆烈《真の一閃》」
眼も眩む爆炎が立ち昇り進藤の身体が宙に舞う。胸の包帯が切り裂かれ血が吹出していた。どさっと身体が落ちて、呻き声を上げる。
「ゴボッ、ゴボ。うう」
蓮は十六夜真打ちを鞘に納めて、進藤に歩み寄る。
「拘束させて頂きます。龍馬君お願いします」
「はいよ。ほな観念せいや」
異能者用の拘束能力封印錠で両手両足を拘束する。
「後、怪我の治療の必要あるから、アリスさん呼んて来て」
龍馬がテレポートで飛ぶ。少ししてアリスを伴いテレポートしてきた。
「怪我人は此処かな?蓮、急所は外したようね。殺したくは無かった?」
「はい」
「そう。結構深いわね。火傷は手遅れでどうしようもないけど傷は塞がるわよ。ハイ。これで塞がった。うん?この反応!?胃?スキルス?癌に侵されてたか……。蓮手伝って!」
「何をしたら?」
「癌だけを焼いてほしい。完全にはいかないけれどある程度は治療したい。癌細胞に私があるパルスを送るから感じたら焼いてほしい」
「了解しました」
アリスと蓮はそれから1時間程、進藤の身体に手を当て手当てを尽くした。
「ふぅ。大体こんなもんね。再発する可能性は高いけど当面は大丈夫」
「余計な真似を」
進藤はそんな事を言った。対して、アリスは
「私はナイツのエージェントであると同時に医者。治療出来るならするわよ」
「そうか。医者か…」
「緋村剣以上の剣士と戦って果てたかった?そんな贅沢は出来ないわよ。貴方は」
「そやで。落とし前は着けんといかんであんた」
千堂がそう進藤を諭した。




