冴え渡る七輪眼5
名乗りを上げてから二人は暫し、対峙する。お互いに出方を伺いまた、勝ち筋を思案しているのだ。進藤から動いた。サトリの剣士として、相手を読み取る戦い方を最近はしていたが、相手の蓮から何も読み取れ無く成った事で、本来の姿、天才剣士の攻めの剣に立ち戻った。左手を逆手に構えて突き出し右手を順手で控えて備える。左を振り隙を、作り右を打ち込む。合わせて受け止められ爆斬で跳ね飛ばされる。逆らわず回転して左手の一閃を打ち込む。これも爆斬で跳ね飛ばされる。これも逆らわず回転して右手を突き入れる。此れはかわされた。左手を順手に持ち替えて上段左から振り下ろす。此れは頭上に翳して受けられた。爆斬で上に飛ばされる。蓮が下から四牙突突いて来た。左右の刀を翳して受ける。真後ろに大きく飛んで間合いを取る。蓮が下から振り上げながら間合いを詰める。進藤は右手を逆手に下を抑えると同時に左手で上を堅める。上下同時に爆斬が襲ってくる。〈昇竜落雷〉下からと思わせて上下同時に斬撃が襲ってくる技である。初見でサトリがなくとも完璧な対応をした。天才剣士の面目躍如である。
「いまのを防ぐか…」
「ふぅ。爆斬がきつい刀が消耗しちまう」
「蓮どや?行けそうか?」
「優勢だけど攻めきれてないね。まぁ、勝負になっているからね押し通すだけだよ」
「きついが逆転の目はあるさ」
進藤は蓮の脅威的な進化に驚きながらも、久々の緊張感のある戦いに、心地よい興奮をして満足気だった。しかし、形勢は不利で有り、爆斬の威力で刀の損耗が半端ないので、此処が自分の本拠地で有って刀が補充が容易でなければ詰んでいたところだった。しかも、進藤の活動限界は30分程で、長丁場になっても詰んでしまう。進藤は左右の刀を順手で構え、身体の前で交差させて、ハサミの様に蓮の胴を薙いだ。蓮は交差点に十六夜を突き立て爆斬で吹っ飛ばした。蓮はそのまま刀を突いて出た。進藤は真剣白刃取りで十六夜を受け止めた。刀を捻って奪う動きは爆斬で採れなかった。しかし、進藤の手から離れたチタンブレードが蓮を上から襲い、対処で蓮も進藤に追撃出来なかった。
進藤は新たなチタンブレードを二刀流で構える。左を大上段に、右を下段から、振り下ろす振り上げる。上下同時に見せて軌道を無理やり変えて、左右同時に襲わせる。蓮は左右高速で防ぐと、爆斬で跳ね飛ばす。進藤は爆斬に逆らわず回転して斬撃を繰り出してくる。進藤の左が爆で跳ね飛ばされると、回転して右を加速させて襲わせる。右が爆斬で跳ね飛ばされると逆回転して斬撃を繰り出す。上段中段下段の、変化をつけながら左右交互に追撃していた。不意に爆斬ではなく只刃を噛み合わせて蓮は進藤の斬撃を防ぐと、回転の止まった進藤の鳩尾に虎砲0センチから鎧越しに突き込む打撃を叩き込む。
「うっ…」
声に成らない呻きをあげて進藤は後ろに吹っ飛んだ。自分から飛んで威力を殺したのだ。しかし、半分以上のダメージは喰らっている。
「拳で来るとはね。まぁ、有りっちゃ有りなんだけど」




