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悔恨の世紀  作者: 愛媛のふーさん
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冴え渡る七輪眼4

 夜名貫(よなぬき)を転がして、四人は通路を進んだ。会話は無かった。ある種のプレッシャーが全員にかかっていた。それは重苦しい物ではないが、一番の山場になる事を否応なく示している。そして、足音の響きが少しずつ変わってきた。先が開けてきたということだ。

「最奥かな?」

「多分な」

「初手はどう来るかな」

「ドローンちゃう」

「僕が出ます。多分千堂(せんどう)や、沢口(さわぐち)君や露木(つゆき)さんの出番は無いよ」

「ドローンやロボット兵器やったらどうすねん」

「全開で行けばオモチャに過ぎないよ」

「さよか。まぁ、決着は蓮と進藤とでつけるんやかい、わいらは、大人しゅうしとこ」

「じゃ、顔を合わせたら決戦だね」

 四人は通路からホールへ出た。其処には大量のドローンとロボット兵器〈ヘルドッグ〉の群れの奥に、包帯に巻かれた男が居る。いきなりドローンとヘルドッグが一斉に火を吹いて爆散する。

「こりゃたまらんな。費用幾らかかったと思うんだ!一瞬かよ!」

「オモチャと遊んでる余裕ありませんので、あしからず」

「あれだけの数を、念じて燃やす…バケモンだね。上には上が居るのは知ってるが、炎の権能は大人と子供位差があるか…」

 その言葉と同時に二人は飛び出す様に間合いを詰め、刃を合わせると見せて爆発させる。爆斬(ばくざん)自分の斬撃(ざんげき)に爆発の威力を乗せる権能である。進藤が吹っ飛んだ。進藤は包帯に巻かれて表情は見えないが目と、口が悔しそうである。権能の能力の差を、認めても権能の威力が実際に負けるのは想う処が有る様だ。

「ふぅ。まともに刀も噛み合わせられん立ち合いか…、先が想いやられるが贅沢は言えん」

 進藤は大上段に振りかぶると唐竹割りに振り下ろす、爆斬で跳ね飛ばされる勢いで回転して、左下から右上へ切上げる。それも身体の前で刀を合わせて爆斬で真後ろに吹っ飛ばされて体を崩す。其処へ蓮は上から下へと無造作に〈十六夜(いざよい)真打ち〉を振り下ろす。進藤はチタンブレードを翳して、爆斬での威力をいなしながら透かし蓮の体勢を崩すと神速の左右の連撃を繰り出した。まるで、蓮の〈柳対閃(りゅうついせん)〉のようであるが、〈柳牙(りゅうが)〉を参考に進藤が考えた技である。進藤の連撃を蓮も神速の連撃で迎え撃つ。爆斬の爆発が蓮の左右で起こると、進藤のチタンブレードが砕け散った。進藤は身を翻して壁から替わりのブレードを、2本取り出すと二刀流の構えを取った。これが本来の進藤のスタイルであった。進藤は一刀流の剣道で全日本三連覇を成し遂げたが、真の姿は二刀流の剣士。自分の全てを出すことを決めた。

神道二刀流(しんとうにとうりゅう)進藤新(しんどうあらた)参る」

「受けて立つ。蒼天流(そうてんりゅう)60代宗家緋村蓮(ひむられん)参る」

 二人は名乗りを上げ真の激突へと踏み出した。

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