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悔恨の世紀  作者: 愛媛のふーさん
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冴え渡る七輪眼2

 更なるカード。強化薬によるドーピングだ。夜名貫は15センチ程の筒を頸筋に突き立てた。更に筋繊維増加する。怪力が増して、チタンブレードが叩きつけられる。その剛剣を蓮は柔らかく受け流す。合わせる度に火花が散るが、十六夜真打ちは刃こぼれ1つ無い。チタンブレードの方が刃こぼれでボロボロである。夜名貫は怪力無双の剛剣の斬撃を次々と速い回転で叩きつけていく。一撃でも通せば即死の斬撃。サトリの天敵な蓮をここで何が何でも仕留める。そういう意思が見えていた。

 しかしながら、蓮にはその斬撃は全て読みきれており、柔らかく合わせて流して捌き切る。自分の刀の損耗を抑え、相手の損耗を積み上げるために。爆斬も飛ばすし、チタンブレードはいつ折れても可怪しくなかった。蓮はチタンブレードに引導を渡すべく大上段に構えると唐竹割りに振り下ろす、翳して受けた所に爆斬で更に負荷を積み上げた。チタンブレードは折れて吹き飛び、夜名貫の得物が無くなったかに思われたが、壁の隠し棚から2本チタンブレードを取り出すと二刀流になった。

「そんなの有り」

「地の利は我に有り」

 夜名貫のとっておきの10分が終了した。悟られ無い様にサトリではなくαの能力を選び、反撃する暇を与えぬ様に二刀流で攻め立てた。怪力を活かし片腕でもその斬撃は重い。しかし、柔らかく合わせられた上に流されて離れ際に爆斬で突き放される。回転が鈍ってくる。反撃が成される。

 対閃(ついせん)、同時にかと錯覚する左右からの連撃。夜名貫は横殴りの斬撃に二刀流なのでひだり側と右側同時に守った。左右に衝撃受けて、受け切ったとおもったのと同時に袈裟懸けに斬りつけられた。対閃落雷(ついせんらくらい)左右の横のひねりからの縦のひねりの斬撃という不可能に近い蓮のオリジナル技である。まともに斬りつけられたので、大きく右肩、胸、左脇腹と切り裂かれた。傷をを塞ぐべく筋繊維増加させようとした時、千堂と美結の二人分の雷撃が叩き込まれたのである。斬りつけられた所は防御スーツが自己修復機能で塞いでパッキング止血していたのだが、雷撃で筋肉が収縮して傷が広がり、スーツの下で出血した。

「何や、弱なったで」

「並列同時起動が終わって、サトリではなく成ったんです」

「ほな、只の筋肉達磨かいな」

「こりゃあええ」

 夜名貫を仕留めるべく更に雷撃を叩き込もうと二人がした時、夜名貫が痩せた。サトリに切り替えたのだ。傷を負ったまま。二人の雷撃は躱された。しかし、追撃体制をとり再び筋繊維増加するのを防ぐ。傷で倒れるのを期待しながら。

 夜名貫は2枚目のカードで切ることにした。クールタイム短縮薬である。しかし、強化薬との併用不可、禁忌を犯す事になる。無事では済まない。だか、ボス、進藤新(しんどうあらた)のためなら夜名貫は命も未来も投げ捨てる覚悟であった。

 蓮を殺す迄保ってくれと祈りながら、強化、とは異なる色の筒を頸筋に突き立てた。

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