2.教会へ
教会に着くとそこには沢山の人達がいた。みんな家族連れのところをみると適正を調べにきた家族なのだろう。
「こんにちは、ようこそ教会へ。お子さんを連れているということは適正をお調べにですか?」
「こんにちは、そうです。うちの子が12歳になったので調べて貰いにきました」
「そうなんですね、おめでとうございます。適正はきた人から順番に行っています。今は人数が多く順番待ちの状態なのでこちらの番号札をお持ち下さい。皆様の番になにましたら、そちらの番号でお呼びします」
「わかりました。ありがとうございます。待たせもらいます。アクラ、人数が多く暫く待たないといけないが大丈夫か?」
「大丈夫だよ父さん」
「母さんもそれでいいか?」
「ええ、大丈夫よ」
僕達が教会の中に入ると、入り口に立っていたシスターさんが挨拶をしてくれたので父さんが返事をすると番号が書かれた木の板をもらい、僕と母さんに暫く時間が掛かると教えてくれた。なんでも、人数が多く順番待ちの状態らしい。
僕はせっかくなので教会の事を両親にきいてみた。そしたらいろいろわかった。
教会は神聖国が本拠地らしい。ただ、国と言っても城が有るわけでもなく貴族がいるわけでもないらしい。有るのはここの教会を大きくしたような神殿と後は普通の村や街だけらしい。ただ他と違うのは差別することがなくみんな支え合って暮らしているのだ。後、違うのは、国王のような1人をトップにするのではなく10人の大司教がおり重要な事は話し合いで決めるらしいのだ。
ちなみに、なぜこの世界には神聖国の教会しかないのかだが、この世界には何柱もの神が居るのだが神聖国は1柱だけでなく全ての神を信教しているため、他に教会がいらなかったのだ。また、怪我などの治療も格安で行い、教会や神聖国はその殆どがお布施や寄付で存在している為誰もが安心だと信頼しているのだ。その為、何処の国も頭が上がらないのが現状らしい。
僕が両親から教会や神聖国の話を聞いている間に時間が過ぎていたようで適正が行われている場所に入れるようになっていた。