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アプリで女神さまを手に入れました  作者: 葉月 タマヲ
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プロローグ:神界の門

初めまして、初投稿となります。

ゲーム大好き、漫画大好きな作者が猛烈に拗らせて出来上がった作品です。

改変修正しつつ、楽しんで頂ける作品になればいいなぁと願ってます。

暖かく見守って頂けると、幸いですm(_ _)m


△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△


 『探索型アプリゲーム』神界の門


 ユーザーの位置情報をもとに、現実のマップ上に展開されるゲーム画面。

まるで宝探しをしているような、そんな錯覚さえ感じるこのゲームジャンルに、仮想と現実が混ざったような不思議な感覚に、人々は夢中になった。


「久々にゲームのアップデートが来たと思ったら、なんだよこれ……」


 突然スマートフォンに表示された通知の内容を見ながら嘆息した。

ゲームリリースから数ヶ月、突然の大規模メンテナンスが実施され、告知された終了予定日を大幅に過ぎた頃、突然届いたお知らせは運営会社の変更に伴うアップデートの内容だった。

 長野県にある大学に通う、工藤樹くどういつきは学食のテーブルに突っ伏していた。

午前の講義が終わり、学食で昼食をとって一息ついていた矢先に来た通知だった。

入学してから2年目、一人暮らしにも慣れ時間にも生活にも余裕が出てきた時に、どハマったゲーム。それが突然の緊急メンテナンスからの、長期メンテナンスである。流石にため息だって出る。


 『神界の門』


 探索型アプリとしてリリースされたこのゲームは、大きな話題になった。ゲームの流れとしては、マップに表示された召喚ポイントに向かい、召喚儀式に成功することで様々なキャラクターを手に入れることができる。そして自分だけのパーティを組むことで、運営が度々開催するボスキャラ大討伐イベントのランキングを競う、といった流れだ。討伐に乗り気ではない人は、手に入れるキャラやレアリティをコレクションして楽しんだりする人も多い。

 このゲームが話題になった理由が2つある。1つは、現れる召喚ポイントが他者と一切共有しない点。誰とも召喚ポイントの競合をしないだけでなく、現れる場所も時間も情報も不特定であること。2つ目は出現するキャラクター総数が公式未発表なうえに、不明であること。この2つの特徴のおかげで、ユーザー解析班による情報動画が毎日無数にアップされるほどに賑わった。


 そんな大好評の最中に突然の緊急メンテナンスである。


「新しいゲームは勢いがあるうちにユーザーを獲得したほうがいいんだけどなぁ」


 そんな勝手な事を言いながら、配信された新しいパッチをアップロードする。

ほどなくして、完了メッセージとともにゲームが起動した。

文句は言うけれど、久々にゲームが出来ることで内心はかなりワクワクしていた。


「おおお……」


 まずタイトル画面が違う。少しスタイリッシュになっている。

スタートボタンを押すと、現在位置が精巧なマップとともに表示される。

どうやらタイトル画面以外は大きく変わった様子はない。インターフェースが少し変わったくらいだ。

さっそく召喚ポイントが表示されていないか調べることにした。


「……は!?」


 驚きで声が大きくなったせいか、学食にいる生徒たちの視線が集まる。

とっさに口を抑え、気まずさに耐えながら再びゲーム画面を見ると、そこには今まで見たこともないような強い反応が表示されていた。このゲームは表示の強さがキャラクターの強さやレアリティに直結している。反応が強ければ強いほど貴重なポイントと言えるのだ。


『レベル:Unknown/レアリティ:Unknown』


表示されたポイントに触れると、簡易データが表示される。

すぐに情報動画サイトをタスク起動し、似たような情報が出回ってないか調べたが見当たらなかった。

好奇心と期待で顔がにやける。なにせ今まで調べたどの情報よりも大きな反応なのだ。

ただ唯一の問題があるとするなら。



「なんでこのポイント、山奥にあるんだよ!」


召喚ポイントは、完全に山しかないマップに煌々と表示されていた。

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