表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
38/97

038(ネットスーパー)

 高橋も市子の元へ来た。


「お二人さん、手応えはどうだい?」

「すっげえ面白いっす」

「私も! …………手が震える」


 ケーイチも市子も手が震えてる。初めてのコース体験だ。刺激が強すぎた。


 ケーイチに話しかけてきた男子中学生は40秒台だった。新たに設けられたドローン部の部長だ。


 ケーイチはバッテリーの充電を繰り返し、休憩も挟みながら、ドローンをコースで飛ばす。4時間ほどトレーニングを続けていると、高橋が声をかけてきた。


「ケーイチ君、市子ちゃん。明日までは、自由に練習していいからね。でも今日はお開き。カメリハが入るよ」

「分かりました。市子、帰ろうか」

「うん」


 ケーイチと市子はドローンキット一式を持ち、体育館から出る。


 ケーイチはGTRのトランクを開けて、ドローンキットを仕舞う。


「ねえ、ケーイチ」

「どした?」

「大会が終わったら、私、病院に戻るね」

「そうか…………そうだな。ホスピタル・ブレイクは大会のためだもんな」


 ケーイチと市子は、ケーイチの自宅マンションに帰る。駐車場でバックモニターを見ながら、駐車する。


 ケーイチと市子はドローンキットを持って、エレベーターで上がる。マンションの5階にはまだ警察官が居た。


「瀬奈さん、お帰りなさい」

「お疲れ様です」


 ケーイチと市子は部屋に入ると、すぐに呼び鈴が鳴る。ケーイチは防犯モニターを見ると、スーパーマーケットのユニホームを着た男性が立っていた。


「瀬奈ケーイチさん、居ますか?」

「はい。ネットスーパーですか?」

「食材をお持ちしました」

「すぐに開けます」


 市子はバッテリーを充電していた。ケーイチはソファーで横になる。


「市子、力仕事させて悪いけど、食料を受け取って」

「腰、痛い?」

「痛くはない。痺れるだけだ」

「ごめん…………。行ってくるね」

「市子が謝るな。俺のヘマだ」


 市子は玄関に行き、ドアを開ける。


「お待たせしました。ネット注文でご購入された品です」

「ご苦労様です」


 ボックス3個に、野菜、肉、魚、調味料などがパンパンに詰まっている。


「冷蔵庫までお運び致しましょうか?」

「お願いします」


 店員は一箱ずつ運び、冷蔵庫の前にボックス3個を置く。


「お、今流行りのドローンですか。最先端ですね」

「ええ、まあ」

「では、僕はこれで。ご利用ありがとうございます」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ