表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/97

015(引き寄せの法則)

 ファミレスで食べてると、マイはケーイチを宗教紛いの啓発セミナーに誘った。ケーイチは乗り気だ。無料と聞いて。ケーイチは変わりたい願望が駄々漏れだ。


「この“希望のスパイラル”のセミナーを聞いてから、偏差値が78まで上がったよ」

「凄いね。でも効果は勉強だけ?」

「引き寄せの法則よ。成功に関する事なら、小さなものから大きなものまでカバーできるよ」

「そりゃ凄い。そのセミナーはいつあるの?」

「明日もあるわ。でも明日は私、都合が悪くて」

「場所が判れば、1人で行けるよ」

「そう。それなら、携帯電話のアドレス交換しておこ。私達は付き合うんだし」

「ああ、分かった」


 ケーイチとマイは携帯電話のアドレス交換をする。


「キスはいつする? ケーイチ君もファーストキス?」

「ちょっと待った。ペペロンチーノを食ったばっかりだぜ? こっちにも、その〜あの〜」

「フフフ。また今度ね」


 マイは良い子だ。それはケーイチの閉ざされた心を開こうとしているからだ。


 外は暗くなり、雨が降ってきた。


「どうしよ。傘持ってない」

「ケーイチ君、大丈夫。タクシーを呼ぶよ」

「マジか。金持ちだな」


 マイは携帯電話でタクシーを呼ぶ。


 ケーイチとマイは店内で雑談をしながらタクシーを待つ。


「ケーイチ君、ドローンって知ってる?」

「蜂?」

「違う違う。う〜ん……、4枚羽の無人ヘリコプターみたいな物かな」

「マルチコプターってヤツ?」

「よく知ってるね。それなら、話は早い。セミナーではドローンの研究も平行してるの」

「面白そうだな」


 チカチカとヘッドライトが点滅する。タクシーが来た。


 ケーイチとマイはタクシーに乗り、まずはケーイチのアパートへ向かう。


「明日は公民館でセミナーを開くよ。あっ!」

「マイさん、どうした?」

「今日のセミナーに間に合う時間だ。ドライバーさん、公民館に行き先をチェンジして」

「わっかりました。公民館ですね?」


 タクシーは左折レーンから右折レーンに入る。


「ドキドキしてきた」

「私が着いてるから大丈夫よ」


 タクシーは公民館に着き、マイは料金を支払う。


「行こ。セミナーの座長は高橋崇さんよ。優しい人だから」

「お、おおぅ」


 ケーイチはマイに連れられて、公民館に入る。50人ほどが椅子に座り、講義を聴いてる。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ