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素直ちゃん  作者: 鳥音
素直ちゃん第2章 泉田 恭子編
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泉田 恭子編 第1話

素直ちゃん二人目は普通になりたい普通に普通の女の子です

普通ってなんなんでしょう、普通ってどうなんでしょう

まぁ、きっと彼女は知ってるはずです、彼女が求める普通っていうモノを

Normal Girl


私は普通の人間だ

普通の会社員として普通の暮らしをして普通に同僚と仲良くなり普通に、人並みに、幸せに過ごしている


「泉田ァ、ここの書類間違ってんぞー」

「は、はい!すみません!今直します!」


「泉田ちゃん今日もファイトっすよ~じゃあおっ先~☆」

「うわ、少しくらい手伝ってってくれないんですかわーさん…」

「俺は素直に女の子引っ掛けに行くからさ~、じゃね♡MY SWEET Honey☆」

ケケケと笑いながら同僚の卯島(うじま) 湧田(わきた)はそそくさと逃げていった

相変わらずチャラい、適当に女の子と結婚しては浮気するのが趣味だというクソ野郎だ、世間的にたらしと呼ばれる彼だけどどう言われようと自分の生き方を曲げなさそうな性格なのだけは確かだと思う


そんなわーさんが帰ってからも、うんうんと唸りながら普通に残業をこなして、今日も家路に着く


「はぁぁ終わった!あとは電車だけ…」


終電前の割にギュウギュウに詰め込まれた電車に乗り私はいつも通り普通に家に帰る、電車を降りたら普通の女の子らしく寄り道をして普通の女の子らしく家に帰ってぐでぇっとする、誰にも見られてなければ女なんてこんなのが普通なのだ

そして私は普通に家で時間を過ごし、寝て、起きて、仕事に行く、全てが普通であり続けるために、だから私は普通じゃないが嫌い、幽霊とか怪奇とか、UFOとかヤクザとか、反抗期のない少年少女にSF、ファンタジーモノのお話も、金持ちも貧乏もニートも、みんな普通じゃない、だって私こそが普通なんだから


そこそこに仕事が出来てそこそこに失敗もする、そこそこに付き合いが良くてそこそこの休日を過ごす、ファッションも視力もそこそこ、私は普通の人間だから、誰よりも何もかもそこそこにこなせるのだ、勿論苦手なものもあるし得意なものもある、でもそれもあくまで普通のことだから、私は誰よりも普通の人間なんだ


そう思って暮らしていた

そう思って、今の今まで生きてきた




















そう思うことこそが普通じゃないのだと気づかずに



今回は2話構成、次回最終話になりますがちょっとしたおまけも設けているので楽しんでってください

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