どちらでも、構わないのだけれど。
俺の友達が言いました。
「ずっと一緒にいられると良いね」
俺の母親が言いました。
「うちの家族は仲いいもんねー」
俺の父親が言いました。
「喧嘩なんかしたこと無いよな?」
俺は友達に言いました。
「まぁ、物理的にムリだけどね、いられたらいいねぇ」
俺は母親に言いました。
「ま、仲は良いよね。おかしいくらいに」
俺は父親に言いました。
「あるよ?そこまで大規模じゃないけど」
俺は友達に思いました。
「君は昔、俺に死ねって言ってきた張本人じゃないか」
俺は母親に思いました。
「最近の母さんの言葉、父さんへの愚痴ばっかりじゃない」
俺は父親に思いました。
「俺の子供じゃないって言葉は、十分喧嘩の材料だよ?」
俺は先生によく言われます。
「いい友達を持ったな」
俺は同じクラスの子によく言われます。
「いつも笑ってて悩みなさそうだよね」
俺は先輩によく言われます。
「君なら高校もすっと通るんだろうなぁ」
俺は先生に返します。
「ええ。とってもいい友達です」
俺は同じクラスの子に返します。
「えー?これでも悩み・・・そんなにないわ(笑)」
俺は先輩に返します。
「それは嬉しいですねー」
俺は心の中で言います。
「俺の悪口を言い合っているような子達なのに?」
俺は心の中で叫びます。
「悩みが無いなんてなんでそんな簡単に言えるのさ」
俺は心の中で嘆きます。
「そうだったらどんなに良かったか」
心と言葉が一致しないのです。とてもとても昔からなのです。
小学校に行く前から。幼稚園に行く前から。どうにも一致できないのです。
涙は出るのに、心の中では毒づいているのです。
叫んでいるのに、心の中はとても冷静なのです。
まるで、二重人格みたいですね。
心が言ったのか、言葉が言ったのか。
どっちなんだろうね?
後で俺の想像に移すかも。