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第03話-1 女子バスケ部の練習試合1

この物語は当然フィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。

オカルトなどの内容についても、世間での通例の解釈でないこともありますのでご了承ください

 こっくりさんをしたしばらく後の土曜日。

 部活の女子バスケだけど、うちの高校に他の高校の生徒が来て練習試合をすることになってる。高校では始めての練習試合。レギュラー以外だけの試合も組んでくれてるから出れそうです。


 今日は朝から学校に来て、練習試合のためにコートやボールの整備や他校の生徒の受け入れ準備をしてた。中学の時も同じ事をしてたからやることは分かってる。

 練習試合が楽しみだったんだよね。高校の試合がどんななのか気になってたし、私達が通用するのかも気になる。中学時代は市内の地区大会で決勝までは行ったからそれなりに通用するといいな。




 準備が終わってウォーミングアップをしていると来た、他校の生徒が。

 20人程の人が体育館に入ってきた。


「「「「よろしくお願いします」」」」


 背の高い人が多いなぁ。あ、前に対戦した事のある人もいる。

 うちのキャプテンと握手してるし、顧問の先生同士も話し込んでるし、今日来た高校とは仲いいんだなぁ。


「服部、どうかしたの?」

「キャプテンも先生も向こうの学校と仲がいいみたいですけど」

「先生は同じ学校で一緒にバスケしてたみたいよ。キャプテンの方は中学時代からのライバルだったんだって。

 だから練習試合はあそこと結構やるからね」

「「「「へぇ~」」」」


 ウォーミングアップしてる間に相手の高校の生徒が着替えて戻って来た。

 空けてあった半面で向こうもウォーミングアップを始めてる。

 練習を見ているだけでも上手い人が結構いる。うちの学校も上手い先輩がいるけど勝てるかな?


 お互いウォーミングアップを済ませ、レギュラーの試合が始まった。

 ジャンプボールはうちがタップしてボールを取ったけど、すぐに向こうの選手がフォローに入って先に進めない。すぐにパスを回してゴール前まで進んだけど、ゴール下が抑えられていて中に入れない。キャプテンにボールが回ってジャンプシュートを撃った。

 ボールは見事に入って先取点を取った。

 今度は相手校のボールで始まったけど、始まったばかりで時間があるからゆっくり攻めてる。パスを回していろんな所からシュートを狙ってる。でも、すぐにシュートせずパスを回し時間いっぱい使って攻めてる。こっちの選手の情報を集めてるかのようだ。

 結局3ポイントシュートで決めてきた。向こうの選手はロングレンジからの攻撃もあるみたい。中も外からも点が取れるとなると厳しいね。


 その後は途中までゆっくり攻めていた相手校が第3クォーターから速攻も織り交ぜて攻めてくるようになった。うちはラン&ガンでどんどん攻める一本調子の攻めで最後まで変わらなかった。

 最終的には緩急つけて攻める相手校に振り回され、スタミナ不足もあってそれなりの点差をつけられ負けた。


 向こうは体力を温存しながらもしっかり点を取るような攻撃で途中まで進めて、後半出してきた速攻で突き放していく感じの作戦だったみたい。

 上手いなぁと思う。

 ゆっくり攻めても相手を動かしつつプレッシャーを与えて、スタミナを奪ってた。今のうちの攻撃だとスタミナを付けて、最後までバテずに攻められるようにならないと勝てないかな。




 しばらく休憩の後、1年2年のチームでの試合がはじまる。

 私がポイントガード、美亜ちゃんがシューティングガードに抜擢された。

 先輩を差し置いてゲームメイクするようなポジションになっていいのかな?

 でも、大きい先輩がセンター、スモールフォワード、パワーフォワードをやってくれるのでやれるかもしれない。

 特にスモールフォワードの先輩はレギュラーになってもいいくらいに上手いと思う人。期待してます。


 試合が始まる……

 対戦相手の選手が並び、練習試合だからか軽く話す。


「おひさ〜今年の1年はどの子?」

「この2人だよ。1年で一番上手いよ。しかも可愛い」

「確かに。でも、うちの1年も上手いよ、この2人」

「「「「よろしくお願いします」」」」


 向こうの1年はやっぱり見たことがある。去年の地区大会の決勝で優勝したチームにいた2人だ。今日は勝つよ。


 ジャンプボールは今回もこちらがキープ。パスが私に回ってきて相手コートに入りゆっくり進んでいく。相手は速攻で来ると思ってもうゴール下を固めてる。パスを回しながら隙を狙い、そしてセンターとパワーフォワードの先輩がゴール下に身体をねじ込んでいく。

 そのタイミングで3Pエリア外に出てる美亜ちゃんにパス。そこから美亜ちゃんがシュート。

 入った!


 すぐに先輩達が自分のコートのゴール下の方に戻り、私と美亜ちゃんがボールを持ってる選手達とマッチアップ。

 これでゴール下まで運ぶ時間をいくらか稼ぐ。

 先ずはトライアングルツーディフェンスで始めていく。私と美亜ちゃんが大変だけど、先輩の方がゴール前を行ったり来たりするのでもっと大変なんだけどね。

 相手校のパス回ししてシュートを狙ってるのをディフェンスする。

 攻めあぐねてパスをしたところを先輩がインターセプトしてボールを奪ってくれた。

 私と美亜ちゃんが走ってカウンターを狙う。

 戻って来る相手選手をパスしながら躱し、最後にレイアップで決めて得点を上げた。




▷▷▷▷▷▷▷▷▷▷▷▷▷▷


 うちの高校の女バスのキャプテン 佐藤です。相手校のキャプテンは鈴木よ。


「今年の1年いいコンビの子達がいるね?上手いし」

「同じ中学で一緒にやってた2人だよ。地区大会決勝まで行ったって」

「あああの子達か。うちの顧問がスカウトしに行ったって」

「へぇ~、でも何で断られたの?」

「学校が遠いからだって。ここって徒歩圏内でしょ?」

「そうなんだ、知らんけど」


 ラッキー!あんなに上手いいい子がそれも2人もうちの高校に入ってくれるとは。

 うちってこいつの学校ほど強豪校ってわけじゃないんだけどね。

 でもこれで体力的にも強化できれば地区大会優勝も狙えるかも?ってのは言い過ぎかもしれないけど。でも、今年は無理でも来年や再来年くらいには突破出来そうだと思うよ。


「いいなぁ、やっぱり。あの2人こっちに頂戴よ」

「やだよ。せっかくうちも地区大会突破出来そうな人材が入ったんだから」

「ああ、いいな。あれ?男バスの子がそっちのベンチに行ってるけど。

 しかも可愛い感じのイケメン」

「ああ、あの子ね。多分差し入れ持ってきてくれたんだな。はちみつレモンとパウンドケーキかな」

「何それ?マネジじゃないの?パウンドケーキってなんで?」


 やっぱりそう思うよね。

 どういうわけかちょこちょこと差し入れしてくれるようになって、女バスにないと困る存在になりそうなんだよね。

 でも、男バスの方でも今年の新人で一番上手いっていう話だから、マネージャーに引き抜いたりも出来ないのよ。


「違う違う。あの子は男バスの新人。しかも期待の」

「それなのにマネージャーみたいなことさせておいて、男バスのキャプテンは怒んないの?」

「やらせてくれないなら女バスのマネージャーやるって言ったみたいよ。男バスから苦情が来た。

 で、こっちの休憩に合わせて男バスも休憩を取るようになった」

「は〜。凄い執着……ストーカー?」


 確かに。服部が嫌がってたらそうなのかもしれないけど、受け入れてるからね。問題はないぞ。


「最近の噂では婚約者らしい……噂だけど」

「は?婚約者?お金持ちなの?」

「普通の家の子だよ。親同士が仲良くて0歳からの付き合いらしい」

「服部のことか?」


### 続く ###


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