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第10話-1 フットサル1

この物語は当然フィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。

オカルトなどの内容についても、世間での通例の解釈でないこともありますのでご了承ください

 藤井先輩のマンションの幽霊問題もしばらく様子見の状態だった頃……


 その間に女子バスケと男子バスケの大会があった。サッカーの方もあったみたいだけど、大ちゃんが何も言わないので知らなかった。

 女バスの方はスタメンではないけどレギュラーとして参加し、市内の地区大会で決勝まで進む快挙だった。私も美亜ちゃんも結構出してもらえててそれなりに結果を出した。

 でも、決勝で練習試合をした馴染みの強豪に僅差で負けてしまった。

 もうちょっとで勝てそうだったのになぁ。

 次は大会で勝ちたい……みんなそう思ってる。


 男バスも直くんはレギュラー入りしたけどスタメンではなかったみたい。

 地区大会の準決勝まで進み、それまでに何度か出て得点もアシストもチーム内ではいい結果を残したらしい。「次はスタメンじゃない?」って言われてるらしい。

 でも本人はまだスタミナが足りないからって言ってた。私はスタミナがないなんてことはなくて、謙遜してるだけだと思うけどね。

 スタメンで出るようになったら目立つし、私の方に関われなくなるのが嫌なんだろうなぁ。


 ちなみに、大ちゃんは1年で1人だけのスタメンだったみたい。フォワードでトップの先輩のサポートをして結構得点に絡んでたみたい。

 そのせいで学校で更に人気が上がっちゃった。

 教室に大ちゃんを見に来る他のクラスや学年の女子が増えてしまった。

 それで美亜ちゃんがふくれっ面になってる。可愛いなぁ。




 藤井先輩のマンションの方は幽霊がほぼほぼいなくなったらしい今日この頃、ついに梅雨に入ってしまった……

 梅雨時は体調を崩しやすいから気を付けないとね。


 次の日曜にフットサルをしないかとパパが誘うので、美亜ちゃんや大ちゃん、直くんと参加することになった。


「美亜、英子、日曜暇?」

「日曜は英子のお父さんに誘われてフットサルやるから」

「そうだよ、直くんと大ちゃんも。前から時々やっててね、知り合いのチームと対戦するの」

「秀くんも来るの?」

「秀くんは友達と遊ぶって言ってたよ」

「……そうなんだ……」


 何?何?咲良ちゃんは秀くん狙いになったの?

 小林さんが咲良ちゃんに「秀くんって誰?」って聞いてる。多分、からかうネタになりそうだからだろうね。リークした方が面白いかな?


「夕ご飯は一緒になるから咲良ちゃんもフットサルやる?」

「やる!やります」

「メンバーが1人増えた。もう1人くらい欲しいね?」

「向こうで大輝くんが委員長を誘ってるみたいよ?」


 今回はパパとママ、直くんのお父さんとお母さん、チームのキャプテンのおじさんとその息子さんのチームと、私と美亜ちゃん、大ちゃん、直くんの2チームで参加することになってる。

 直くんのお父さんとお母さんは忙しいから久々の参加なんだよね。会うのも久しぶりだけど。


 私達の方は足りないから他に参加してくれる人を探してるんだよね。

 でも、咲良ちゃんが参加してくれるし、委員長もOKみたいだから人数は大丈夫かな。


「服部さん、どこでやってるの?」

「河川敷近くのフットサル場だよ。何年か前に雨の日でも出来るようになったとこ」


 昔から屋外にあったフットサルコートが、数年前に屋根を付け室内フットサルコートに変わったんだよね。

 台風やよほどの豪雨の時でもなければ使えるようになったから、梅雨の今の時期でも遊べるようになってるの。

 パパとママが高校生の頃からあって時々仲良くプレイしてたって言ってた。


「ああ、あそこなんだ。うちのワンコの散歩コースの近くだから寄ってみようかな」

「おやつ用意してるから来てね」

「おやつですか……いいね。観に行かせてもらうね」




 さあ日曜日だ。久しぶりのフットサル。楽しみ。

 直くんのお父さんとお母さんに会うのも久しぶりだしね。


 フットサル場の受付前で咲良ちゃんと委員長と待ち合わせ。

 先に来てたから合流して、一緒に受付に行ってシューズやユニフォームをレンタルする。大ちゃんと委員長は部活で使ってるシューズをビットを替えて使うんだって。

 パパ達は自前のシューズやユニフォームを持って来てる。チームでユニフォームを作って、シューズもメーカーや色を揃えて履いてるの。


 今日の対戦相手は……

 パパの友達の大戸さんのとこのチームとよく試合する知り合いのチーム。

 どちらも小さい頃からの馴染みのチームで私達を可愛がってくれてる。

 それに私達高校生組とパパ達大人組と別れ、合計4チーム。

 大体いつもこの3、4チームでリーグ戦をして楽しんでる。たまに市内の大会に参加することもあるけど。


 先に来てたパパ達が大戸さん夫婦と話をしてる。

 大戸さんはパパの小学生の頃の友達で、転校したけど高校になって再会したとか。去年3人目が産まれて、奥さんは今回は子守りで参加してない。ベンチで観戦。




▷▷▷▷▷▷▷▷▷▷▷▷▷▷

正直Side


「久しぶりだな、服部、宮崎」

「大戸、久しぶり。そっちも子育てで忙しかったみたいだな」

「俺は服部とも久しぶりだよ。雇われだけど社長業だけじゃなくて、この辺のペット産業協会の方も関わってて忙しいよ」

「上手くやってるみたいだな、犬や猫カフェ。うちの真ん中の子がよく行きたがって遊びに行ってるよ」

「それはありがたい。動物を可愛がってくれる子になってくれれば嬉しいね」


 大戸は去年3人目の男の子が産まれて、しばらく育児に追われてたそうだ。3人目だから慣れたとは言ってたけど、やっぱり大変だったらしい。

 宮崎の方は犬カフェや猫カフェ、その他動物関連の仕事を全部任されて社長業が忙しい。奥さんの元吉村さんもトリマーで有名になって、この辺のトリマーの教育とかもして大変だそうだ。

 うちは英子も大輝も高校生になったからゆとりがあるかな。


「服部も宮崎も3人目は作らないのか?」

「うちは忙しすぎて育てられる時間がない。まあ、欲しいには欲しいけどな」

「うちは……どういうわけか出来ないな。優子さんもいるし、英子達も高校生になったから産まれても問題ないんだけどな」

「夫婦仲が良くても出来ないなら仕方ないか。まあ、2人もいるから十分といえば十分か」

「まあな、それよりかは英子と直樹で孫の方が先に見れるかもしれないけどな」

「「確かに」」


 特に強制してるわけではないけど直樹も英子を守ってくれてるみたいだし、お互い好きなようだからこのまま結婚まで行ってくれると僕も宮崎も安心出来るんだが。

 流石に僕みたいに高校卒業した直後に結婚みたいなことはないと思うけど、このまま仲良くしてくれるといい。


「大戸のとこの倫くんは来年高校受験だっけ?」

「ああ、英子ちゃんと同じ所を受ける予定だけど心配なんだよなあ」

「成績悪いのか?」

「いや、受からないほど成績は悪くないけど……目的がなぁ。英子ちゃんだと思うんだよな」

「そういえば、懐いてたもんな。今日も来てるんだろ?」

「反抗期でなかなか言うことを聞かないし最初来ないって言ってたのに、英子ちゃんが来るって言ったら急に行くって言うんだぜ?」

「はぁぁ、そりゃあちょっとまずいかもな」


 輪くんはこれまで英子の言うことには素直に聞いてくれてたから英子には実害は無いと思うけど、そういうことで学校を選ぶのはちょっと心配だな。

 逆に直樹に被害が出そうだ。まぁ立ち回りが上手いから大丈夫だとは思うけど。


### 続く ###


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