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第24話-EX-1 1年の球技大会の打ち上げ-1

 球技大会も3チーム優勝という近年にない快挙だったということで、先生の大喜びで終わった。

 でも、男子バスケ部の顧問の先生には自慢できなかったけどね。パパの担任だったから4チーム全勝だったから。

 それでもほとんどの先生には自慢できたのが嬉しかったみたい。このままいくと種目次第では後2年は3チーム優勝の可能性があるしね。


 その球技大会の打ち上げを今日行来てる。

 本当は文化祭の打ち上げもしたかったんだけど、サッカー部やバスケ部が大会が近くて私達が参加できないということで中止になった。

 執事&メイド喫茶の立役者である大ちゃんや直くん、美亜ちゃん、ついでに私も、が参加できないとなると面白くないからだって。

 一応執事&メイド喫茶の後に、残りの食材やスーパーの店長から頂いたお菓子や飲み物で簡単に打ち上げはしてはいるから、とりあえず不満は出なかったらしい。


 で、今回は私達MVPの3人も問題なく参加できるからって駅前のカラオケボックスに集まってます。

 結構古くからあるカラオケ屋さんで、文化祭とかの打ち上げで学生がよく来る場所になってる。

 2学期の委員長は河合くんではなく、文化系の部活をしてる女子の山口さんがなってる。打ち上げ会場のカラオケボックスも相談されて紹介した所。


「今日は3部屋取ってるからとりあえず好きな部屋に入ってね。ドリンクはフリーだからドリンクバーから持っていって下さい」

「「「「「「「は~~い」」」」」」

「じゃあ、美亜ちゃん、私達はこっちの部屋にしようか?」

「うん。大輝くん、一緒に行こう?」

「……ああ」


 私達は右端の部屋に4人で一緒に入っていった。咲良ちゃんは他の部屋を回ってから来るって言ってた。

 各部屋は1部屋12人の所に入って、私達が持ってきたお菓子を出していく。今日は色々持ってきてるよ!


「持ち込みOKだからいろいろ持ってきたよ。

 いつものパウンドケーキや練習してるフィナンシェ、おばさんのケーキショップの試作品やロールケーキとかの切れっ端とか、後駅近くの和菓子屋の大福や各種団子なんかもあるよ」

「「「「「すご〜い」」」」」

「おばさんがちゃんとした商品じゃなくてごめんねって言ってた。

 ごめんね。味はちゃんとしてるから、私達が作ったフィナンシェ以外は」

「服部さんと三条さんってフィナンシェも作れるの?」

「パティシエのおじさんに教えてもらって練習してる最中だよ。焼き加減がなかなかねぇ」


 焼き菓子の基本の一つとかなんとかっていうし、ホットケーキミックスを使ったレシピもあるんだけど今回は標準的なレシピで教わって作ってるところ。美味く出来るようになりたいんだよね。

 他の人はスナック菓子とかクッキーとかスーパーなんかで売ってるお菓子を持ってきていて、ここはお菓子でテーブルいっぱいになった。


「「「「「わあぁぁぁ、お菓子でいっぱい」」」」」

「さあ、食べよう」

「いやいや、カラオケじゃないの?」

「誰歌う?」




 この部屋は女子が多くて1番は篠岡さんが曲をデンモクで入れて歌い始めた。みんなもデンモクに曲を次々に入れていった。

 みんな自分の曲まで時間があるので気になるアノことを聞きたくなったみたい。


「服部さん、三条さん。球技大会が終わった次の日の朝、宮崎くんと服部くんの膝の上に乗って抱き合ってたけど、もうしちゃったりなんかしてるのかな?」

「何を?」

「またまた、服部さんったらしらばっくれちゃってからに。ねえ?みんな」

「「「「「うんうん」」」」」


 美亜ちゃんは顔を真っ赤にしてるけど「何」か分かってるのかな?

 特に変わったことはしてないんだけどなぁ。


「英子ちゃんは分かってないみたいだから僕が言うけど、特にみんなが期待するような大人の階段を登るようなことはしてないよ。大輝の方は知らないけど」

「なっ!直樹、何言ってんだ。俺と三条さんもそんなことしてねえよ。大体一緒にいるんだから分かってるだろ!」

「いやぁ、夜は三条さんを送ってってるだろ。帰ってくるのが遅い日もあったからさ、ナニをしていたのかと」

「「「「「きゃあ~」」」」」


 既に真っ赤な大ちゃんと美亜ちゃんの顔が更に真っ赤になって、頭から蒸気が出るんじゃないかって感じ。

 確かに何日か大ちゃんが戻ってくるのが遅い日があったね。


「ばっ?馬鹿な事いうな。家まで送っていって三条さんのお父さんに捕まってたんだよ。

 三条さんとどこまで進んでるんだとか、何で名前で呼んでくれないんだとか絡まれてたんだよ」

「「「「「もう、三条さんのお父さんと仲いいんだ。三条さん、良かったね」」」」」

「……うん」


 最初は大ちゃんは美亜ちゃんのお父さんに嫌われてたよ。可愛い娘を攫って行きそうな男子が来ればね。仕方ないとは思うよね。

 急遽神社のカフェの厨房を手伝うことになって、おばさんに気に入られその後も手伝うようになって仕事ぶりを見て気に入られたんだよ。


 その後も大ちゃんと美亜ちゃんが直くんと女子にからかわれてあたふたしてて、みんなに面白がられてた。


「そういえば服部さんはえりす先輩にバレー部に誘われてたけど行かないの?」

「バスケ部があるから。先輩達に期待されてるからね。

 それに体育館の幽霊さんを成仏させるため東山のレギュラーに勝ちたいし」

「球技大会の時も言ってたね。体育館に幽霊がいるんだ……」

「うん。春先に東山が練習試合に来た時に連れてきて居着いたの。1、2年の試合でうちが勝ったからだと思う。

 特に祟ったりすることはないから大丈夫だよ。私達が部活を引退するまでに東山に勝てなきゃ、また東山に戻ると思う」

「ふ〜ん」


 今のところバスケ部に専念したいかな。先輩達が特にキャプテンが打倒東山に燃えてるから手伝いたいし。

 それに、体育館の幽霊さんもやっぱり早く成仏させてあげたい。


「服部さんって中学の時からこの辺でバスケで有名だったんだっけ?

 えりす先輩も中学時代バレーで有名だったんだけど、誘われた強豪校に行かなくてうちにきたんだって」

「へえ〜。でも、何で?

 私達も誘われたけど家に近いからうちの高校にしたんだけど」

「さあ?みんな知らないんだよね。

 でもさ、えりす先輩って全国に行ってみたいんじゃないかなってみんな思ってるんだけど実力がねぇ~」

「それで私が入ればって?」

「まあね。三条さんも上手かったら一緒にね。

 部のみんなえりす先輩を好きだからさ、言われたわけじゃないけど力になりたいみたいだよ」

「ふ~~ん」


 そういう話を聞くとやっぱり完全に無視ししにくいなぁ。

 でも、バスケ部もキャプテン達3年や体育館の幽霊さんのこともあるしなぁ。特に体育館の幽霊さんの方を先に解決したいんだよね。

 東山で聞いた話だと病気で亡くなったらしいし、未練があるのはやっぱり良くないから。

 う~~ん、バスケ部に問題ない程度に練習に付き合ったり大会に出るくらいならってところだけど……もう1人私が欲しい。

 えりす先輩にも未練は残して欲しくはないなぁ。でも、完全燃焼してもらうのはなかなか難しい……


### 続く ###


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